呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖 かつて「薔薇王」と呼ばれた国王がいた。薔薇をこよなく愛した王で、その傾倒ぶりは偏執的ですらあった。彼の死後、若い娘達が“肥料”として、彼の建てた薔薇園に捕らわれているのが発見されたが、詳細は公表されていない。若い命を生贄に美しく育った薔薇に囲まれ、彼の死に顔は安らかであった。 https://t.co/bjrUMM1vJG

#呟怖 妖怪豆腐小僧が出るのは決まって雨の日の夕暮れであった。その正体は豆腐を買いに行かされた子供が、誤って川に落ちて死んだ霊だと噂される。篠突く雨の中、小僧が豆腐を載せた皿を手に、ひたひたと通りを歩く。すると母親たちは我が子を胸に抱え、戸口に隠れてそっとその姿を見送るのだという。 https://t.co/fIuJPRI3pQ

#呟怖 黄昏時、山から吹いて来る風が肉の腐ったような嫌な臭いを帯びると、麓の住民たちは急いで屋内に隠れ息を潜める。暗闇が降りて、獣の息遣いと跫音が辺りを徘徊し、どこかで悲鳴がして、やがて去ってゆく。翌朝、住民の一人がいなくなっているが、誰もそのことは口にしない。たとえ家族でさえも。

#呟怖 元禄の頃である。とある旗本の屋敷を塀越しに覗き込み、ケラケラと甲高く笑う女がいた。家臣が無礼を怒って外へ出たが、女の姿がない。それから間もなく旗本の娘が狂い死にし、やがてお家も断絶した。あの笑う女の正体は不明だが、凶兆が女の姿をして現れたかと、暫くは江戸の噂になったという。 https://t.co/m4bl7xPxQo

#呟怖 昔、高校の空手部で合宿に行ったんだが、海岸で稽古してたら、いつの間にか部員が一人増えてた。だけどそれが誰なのか分からない。不思議だったけど、今度は帰る時になって一人足りないのに気付いた。探したら例の海岸で溺死体で発見されてね。それ以来、その海岸での合宿は取り止めになったよ。 https://t.co/J7c0Wu1J5E

#呟怖 その肖像画は、とある無名画家の遺作である。モデルは彼の死んだ妻だ。絵の具には妻の血が混ぜられたと噂される。彼女の魂を永遠に残したかった。そう語った画家は間もなく自殺した。絵は地元の美術館に寄贈されたが、夜中になると目を見開き、夫への愛と呪詛を延々と語り続けるという。 https://t.co/UR5kZQMfOJ

#呟怖 幼い弟が沼に落ちても黙っていた。両親に怒られるのが怖かった。どこにでも付いて来る弟が邪魔だった。弟が死んで数年が経ち、久々に沼を訪れた。なぜ僕を見捨てたの? そう囁く声が沼底から響いて、僕の足首を小さな手が掴む。何だ、まだいたのか。本当に邪魔な奴、と僕はその手を足蹴にした。 https://t.co/qtXbiA2kdu

#呟怖 足元を埋める赤い落ち葉が血のようだった。昔、戦で敵方の一族郎党を滅ぼした。女も子供も見境なく殺した。時折、あのときの光景が蘇る。呪詛と嘆きと命乞いの声。落ち葉が無数の赤い小さな掌となって、身体中にへばりつく。戦が嫌になって出家したが、今もなお己の罪を贖う術は見つからない。 https://t.co/W0ztkzpUMr

#呟怖 満月に誘われ屋敷を出た。人を斬りたくなるのは決まってこんな夜だ。往来に人の姿はなく、戯れに抜いた刀身に映るのは、浅ましき悪鬼の形相。これが己の真実か。人の皮を被って市井に紛れた化け物。誰か俺を斬ってくれ。そう願いつつ振り向いた道は暗闇に没し、もはや人には戻れぬ運命と悟った。 https://t.co/Cq5jkvhQ8Q

#呟怖 Aさんの話。中学の頃、漫画を読みながらポテチを食べていると、袋の中で誰かの指を掴んだような気がした。驚いて袋の中を確認したが何もない。翌日、学校へ行くと友人が「昨日、ポテチを食べてたら袋の中で誰かに指を掴まれた」と話していた。周りは誰も信じなかった。Aさん一人を除いては。

#呟怖 釣り好きの友人が穴場を見つけた。鬱蒼とした木々に囲まれた淵で、大物がよく釣れるそうだ。後に知ったが、そこは影取淵と呼ばれ、水底に魔物が棲み、訪れる者の影を奪うという伝承がある。それから二日後、友人が死んだ。そういえば地面に映る彼の影がやけに薄かったのを、私はふと思い出した。

#呟怖 八重の枝垂れ桜が風に揺れる。その音がどこか哭き声のようで。昔、この桜の下で自害した姫がいた。戦で許婚を失い、城を焼かれ、怨みと共に果てたのだった。鬼と化した姫の怨念は哭き声となって城下に轟き、敵兵を心胆寒からしめたという。今もこんな月の晩など、何処までも遠く響いて止まない。 https://t.co/g8BqrhZYh5

#呟怖 桜の枝を手折ったのは出来心だった。病気で寝たきりの妹に見せてやりたくて。無限に続く桜並木。風に散って零れる薄紅色の地獄。禁足地に入り込んではならなかった。半日以上歩いたが、どうあってもこの迷宮から抜け出す事が出来ない。桜の花びらに埋もれた道の端で、苔むした地蔵が嗤っている。 https://t.co/rL3WmBPkxD

#呟怖 昔の鬼は「蓑着て笠着て来る者」だった。最近ではレインコートに変えたらしい。異界からときおり訪れる“まれびと”で、桜見物のついでに人を攫う。だからほら、こんな麗らかな春の陽気に、レインコートを着ている者がいたら気を付けて。桜に見惚れていると、いつの間にか連れて行かれてしまうよ。 https://t.co/qhp4sshpGQ

#呟怖 あの廃校舎の桜の木、数年前に首を吊った女子生徒がいてね。その数日後、彼女の担任教師が同じ桜の木で首を吊った。廃校になったのはそれから間もなくだ。二人の間に何があったのか分からない。ただ噂によると、ときどきあの桜の木に縄を掛けて、仲良くぶら下がってる姿が見られるという話だよ。 https://t.co/keWncsYQHu

#呟怖 ときどき天井を這う男の夢を見るんですよ。この部屋に越して来て三ヶ月。もしや事故物件かと思って調べたんですが、そんな様子もないようで。まるでヤモリみたいに這い回って気持ち悪いったらない。それでふと思ったんですが、ヤモリって家守って書くんですよね。あれが守り神? まさかね……? https://t.co/rkij0OztLs

#呟怖 夜中に拾った女と朝食を共にした。泊まる所がないのだと女は言った。顔には痣があって、何となく事情を察した。朝の報道番組が殺人のニュースを伝えている。男が殺され、同棲していた女が失踪中だという。女は黙って珈琲を飲んでいる。僕はテレビを消す。世の中には知らない方が良いこともある。 https://t.co/66QMidtNCI

#呟怖 満月の夜、道に迷った。しばらく歩くと煌々と明かりの灯る宿を見つけた。有り難いと呟いて、旅の僧侶は玄関先で訪いを告げる。応対した女将がにっこりと微笑む。このとき僧侶はまだ気付いていなかった。窓に映る幾つもの影が、人の形をしていないことに。今夜は坊主の肉が喰える、と影達が嗤う。 https://t.co/lDsmZTyxIn

#呟怖 祖父の話。子供の頃、庭先で焚き火をしていると、全身ずぶ濡れの男がやって来て、火に当たらせてくれと言った。男の顔は酷く青褪め、震えている。気の毒になった祖父は焼き芋を一つ差し出そうとしたが、男は忽然と消えていた。家の近くの川で釣り人の溺死体が発見されたのは、その翌日の事だ。

#呟怖
ある日、初老の男が我が家を訪ねて来た。
「Aさんはご在宅ですか?」
Aは私の父である。元警察官で地域の安全に尽力した、尊敬すべき父だった。
「父は昨年亡くなりまして」
「それは残念だなぁ」
男が背を向け、肩を落として立ち去る。
ふと気付くと、その右手には包丁が握られていた。

#呟怖 月のない静寂。ヘッドライトが闇を切り裂く。“死”が背中に張り付く夜だ。バックミラーに映る真っ黒な人影。背後からそっと手を伸ばし、ハンドルを掴む手元を狂わせようとする。ガードレールを突き破れば簡単に死ねるだろう。対向車のヘッドライトが人影の顔を照らす。そいつは俺によく似ている。

#呟怖 友人に写真を見せられた。高台に教会が建っている写真だ。「これどう思う?」「教会の写真だろ?」友人は首を振って答えた。「この場所に教会なんてないんだよ」調べたところ、かつて戦前に建てられ、空襲で焼失した教会があったという。土地の記憶が写り込んだのかねぇ……と友人は首を捻る。 https://t.co/HeI7mUXPBj

#呟怖 このバスっていつも、あの窓際の席が空いてるんだよね。どんなに混んでても何故かそこだけ。なんで誰も座ろうとしないのかな。通学路で一緒になった友達がそう言って、一番後ろの窓際の席を指差す。彼女には見えていないのだろう。そこには痩せた男が座っていて、ぼんやり外を眺めていることを。 https://t.co/wnCblxQsuI

#呟怖 小さな川だが何故か人死が多くてね。俺が子供の頃には、この川で遊ぶのは禁止だった。昔、この辺りは合戦場だったそうだよ。討ち取った武将の首を、この川で洗ったという話もある。そういえば俺の親父が若い頃、この川に生首が幾つも浮いてるのを見たと言ってたなぁ。まぁ酔っ払いの戯言だがね。 https://t.co/BMKPmvJfZH

#呟怖 雑居ビルの隙間に細い階段がある。ここを登ると隙間から手が伸びて、足首を掴まれるんだ。そう話すと、ずいぶんベタな怪談話だと友人は笑った。でも本当のことさ。あの日、俺はこのビルの屋上から飛び降りようと階段を登った。途中で誰かに足首を掴まれなかったら、今頃ここにいなかったはずだ。 https://t.co/XYLAPVq9PA

#呟怖 幕末の頃、我が国の外交官を襲撃した侍が捕縛され死罪となった。当時は攘夷という外国人排斥運動が盛んでね。外交官は本国に帰ったが、その侍の霊が度々現れ困ったそうだ。一度はティーカップの中にまで姿を見せたらしい。それが元で彼はノイローゼになり自殺した。いやはや侍の執念恐るべしさ。 https://t.co/cKxm41DxiY

#呟怖 近所の子が失踪しましてね。いつも痣だらけで、虐待が噂されている子でした。失踪する少し前、その子がヤツデで作った三つの仮面を友達に渡して、「僕は小人の国の住人になる」って言ったそうですよ。まぁ以前から変な子でしたが。今頃、本当に小人の国で幸せに暮らしてれば良いんですけどね。 https://t.co/3CRWCn7Sap

#呟怖 104号室の鈴木さん一家? 夜逃げだって噂だね。旦那の借金が原因だとか。ときどき無人のはずのあの部屋から、人の話声や笑い声が聞こえて来るよ。それがどう聞いても鈴木さん一家のものなんだ。幸せだった頃の記憶が、部屋にまだ留まっているのかね。どこかで元気でいてくれりゃあ良いが。 https://t.co/JivKQAOyo1

#呟怖 廃寺の境内。その石灯籠の傍らに霊が出る。その昔、此処で行き倒れた男で、和尚が懇ろに弔ったが、未練があるのか度々現れては参詣客を驚かせたという。以来、人足も途絶え、寺は廃れた。恩を仇で返されたようなものだと、和尚は生前悔しがった。そのせいか今ではときどき和尚の霊も出るそうだ。 https://t.co/kO5Bzi9uPp

#呟怖 あそこの椅子に座ってる人、気持ち悪いね。彼女が呟く。電信柱の側に、背もたれの傾いた赤い椅子。そこには誰の姿もない。ヤダ、こっち見てる。早く逃げよう。そう言って彼女が怯える。彼女にはいったい何が見えているのだろう。数日後、彼女が死んだ。あの電信柱の側の、赤い椅子に座った姿で。 https://t.co/S8DIf2IUzI

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