呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

夕方の河川敷で犬の散歩をしていたら、帽子が落ちているのを見つけた。小学生がよくかぶっているような黄色い帽子だった。まだ十数メートル離れているのに、飼い犬がそれに向かって吠えているのがわかった。帽子からは、指のようなものが見えている。全くの無風の中、帽子は微かに動いた。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。さっきから聞こえる「朝よ、起きなさい」という声は、妙に間延びしている。これで37回目。ロフトベッドの下から響いてくる。やがてその声も止み、そろりと掛け布団から覗う。ベッドの淵にこちらを見る目が並んでいた。
#呟怖

深夜車を走らせていたら、急に何かが飛び出してきた。ブレーキも間に合わず、そのまま突っ込むように急停止する。すぐに降りて確認するが、どこにも体は無かった。車載カメラのデータを確認すると、そこには何も映っていない。ふと横を見ると、墓地の塀から何かが覗き見ていた。
#呟怖

風呂上がりに飲むビールは最高だ。特にこんな夏場には、キンキンに冷やしておいたビールを片手に扇風機に当たりたい。しかし今年は一日中クーラーを付けていて、扇風機の出番は中々無い。ついでに言えば、今は目の前でカーテンが揺れていて、クーラーも必要ないくらいヒンヤリとしている。 #呟怖

僕の学校には七不思議がある。どれも本で読んだような定番なものばかりだ。しかし、新しく八つ目が生まれるかもしれない。いつも遊びで使う場所から、動物の死体が見つかったそうだ。それを見つけた用務員さんはその次の日に亡くなったらしい。名付けるなら、『盛り山の呪い』だろうか。 #呟怖

校舎の裏手に、土の盛られた部分がある。そこは少し目線が高くなるためか、隠れんぼのスタート地点やドロケイの檻地点によく使われているようだった。子どもたちは何度も何度も踏みしめる。地面が固く低くなる度に、私は土を密かに盛った。何度も踏まれるように。呪いが強まることを願って。 #呟怖

呪いの歌があるという。それを歌うだけでは何も起きない。しかしその様子を録画すると、思いもよらぬ光景が写るのだという。スマートフォンで撮影してみたが、その怖さにすぐに消すこととなった。動画はなぜか逆再生しかされず、目は白目を剥き、開いたままの口からは何かの指が覗いていた。 #呟怖

ある心理学者が全面鏡張りの部屋で24時間過ごすという実験を行った。部屋にあるのはトイレと食料だけで、一時間ごとに心理状態をデジタル端末で外部へ送信する。残り2時間というところで担ぎ出された学者は、発狂状態で「私に擬態した虫がいた」「顔が入れ替わっていた」などと叫んでいた。 #呟怖

夜中の閑散としたファミレスに入ると、窓辺に一人で座って何かを呟く女性がいた。観察してみようと、正面に見える席に座る。女性は俯きがちに首を垂れ、「やめて」「私じゃない」などの言葉を拾うことができた。ふと窓を見ると、女性の向かい側に黒い影の背中が見えた。 #呟怖

友人が舞台美術で関わったという舞台を観に行った。素人目に見てもよくできた舞台だったと思う。特に目を引かれたのが、呪いの剣だった。何かを仕込んでいるのか、常にスモークがまとわりついていた。友人に伝えると、自分が作ったのだと言う。「ちょっと、何人かに手伝ってもらってね」 #呟怖

虫の音響く秋の夜長に、廃病院へ入り込んだ。そこは晩年、聴覚を失った医者が営む個人病院だった。最期は院長室での自死だったという。その噂の院長室へ侵入すると、ここもまた落書きに塗れ、窓も割れていた。院長はここで耳に向けて拳銃を撃ったそうだ。静かな、静かな夜だった。 #呟怖

忘れ物を取りに学校へ行くと、担任は既に帰った後だった。職員室に顔を出してから教室へ向かうと、いつもは無いものが置いてあった。一輪挿しの花瓶と菊の花。それは教卓に置いてあった。なんだか縁起が悪いな、と思いつつ忘れ物を取り帰る。翌朝登校すると、担任が亡くなった知らせを受けた。 #呟怖

今の妻と出会う前、酷い振り方をした女がいた。若気の至りで孕ませてしまい、焦った俺は女の前から消えるように連絡を絶った。そういえば女の薬指は異様に短く、小指の方が長い程だった。今の今まで忘れていた。生まれたばかりの赤ん坊に、薬指の短い手跡を見つけるまでは。 #呟怖

人は見かけだけではわからないものだ。娘を預けている幼稚園の先生に、大人しめで優しく、子どもに人気な女の子がいる。可愛い笑顔で楽しそうに子どもたちの相手をする姿は、まだまだ新人らしさが覗く。そんな彼女の背には、たくさんの子がしがみついている。これからも増えていくのだろうか。 #呟怖

夜中にふと目が覚めた。何か話し声のような音が聞こえる。部屋の外だ。自室から出て親の寝室、姉の部屋と、気配を探ってみるが、違うようだ。ついでにトイレを済ませてしまおう。ドアを開けると、六つの目がこちらを向いた。真っ暗な狭い空間に、自分以外の家族が集まっていた。 #呟怖

閑散とした夜の電車に揺られ、うつらうつらとしていた。最寄り駅から二つ手前の駅名が聞こえ、ハッとして前を見ると、子どもが笑って手招いていた。ぼんやりと眺めていたら、プシュゥ、と私が座る側のドアが閉まり走り出す。あれ?今の駅って、一つしかホームがなかったような・・・? #呟怖

いくつか残っている、園児だった頃の記憶の断片。夕方、少し遅い母の迎えを待っていた。やがて車のライトが窓越しに見え、女性が降りてくる。母だった。ずぶ濡れの母。夕陽が明々と照らす。「○○君!」と先生に呼ばれて振り向く。「お母さん、来られなくなってしまったみたい・・・」 #呟怖

突如スマートフォンに着信が。相手の名前はMerryと表示されている。これはもしや、噂に聞くあの都市伝説か?震える指で緑のアイコンをスライドする。“I'm a color. Call washing Nick.”え?なんて言ったんだ?と思っている間に切れてしまった。変な英語だったな、と考えていると、背後に気配。#呟怖

小さな声が聞こえた。初めは幻聴かと思ったが、どうやら何かを呟いている。今いるのはパチ屋だ。爆音の中で聞こえる呟き声なんてあるわけない、と思いながらも音源を探る。すると外の自販機に辿り着いた。そこには二台の自販機があり、その隙間に、何かが奥を向いてすっぽりと挟まっていた。#呟怖

友人を部屋に泊めた日以降、なんだか頭痛が頻繁に起こる。疲れだろうか、と思い充分に睡眠をとったあと、気分転換に部屋の掃除をする。掃除機をかけていると、パソコンラックの下で何かを吸い込んだ。パックの中を見てみると、そこには私の名前が書かれた人型の紙が。頭には穴が空いていた。#呟怖

僕の借りる部屋は二階で、ベランダは日当たりが良い。今日もよく洗濯物が乾いただろう。バイトから帰るともう深夜で、コソコソと洗濯物を取り込み始める。するとどこからか視線を感じた。振り返るが誰もいない。何だろう、と思いながら一番外側のタオルをバサッと取ると、目の前に顔があった。#呟怖

夜になると、スズメともカラスとも知れない鳥が鳴く。鳴きながら家の前を飛んでいく。一度も姿を見たことはないが、あの鳴き声は鳥であろう。それが、一度だけ窓辺にやってきたことがある。カーテン越しに硬質な足が桟を掴む音。直後、「兄、○○」と兄の名前を呟く声。翌朝兄は亡くなっていた。#呟怖

幼い子供の知覚とは曖昧だ。自分自身もそうだった。よく「だれかに触られた」と言っては、母を困らせていた。自分の長く伸ばした髪が触れているのだと、その度に言って聞かされた覚えがある。しかし、幼い頃のアルバムをいくら探しても、どこにも髪の長い私など存在しないのだった。#呟怖

祖父の家の近くに無人駅がある。夕方には帰る電車が無くなるため、夕陽の照らすホームに一人で立っていた。いつの間に入場したのか、向こう側に女性が立っている。気付いてすぐに電車が来たのだが、田舎には珍しく満員電車だった。列車が出てから気付いたが、向こうの線路は廃線となっていた。#呟怖

満月の夜、様々なものが明るく照らされていた。家々の屋根も、田んぼも、遠くの山も、桜並木の稜線も。ふと地面を見ると、昼間に降った雨でできた水溜まりがあった。そこに満月の姿はなく。急に辺りが暗くなった。そういえば、影などどこにもなかったように思う。#呟怖

大学の友人が心霊スポットへ行ってきたのだと息巻いて話しに来た。そこで見たものや起きたことを事細かに、矢継ぎ早に話してくる。しかしそれより気掛かりなのは、彼が今、鍵のかかった私の家に、どのようにして入ってきたかということだった。鍵の開く音も、ドアの閉まる音も、足音もなく。#呟怖

「母さんの妹、なんて名前だっけ?」
「妹なんていない」
「え?でもこの間ばあちゃんちで」
「いないったら!」
「・・・・・・そっか、ごめん」
仏壇の女性の写真は母にそっくりだった。だが女性は確かに存在した。私のいとこを連れ、祖母は茶菓子でもてなし、私はいとこと遊んだのだ。
#呟怖

最寄りの駅のトイレは二つしか個室が無い。以前電車に乗る前に利用したところ、おかしなことがあった。入った時には確実に誰もいなかった。片方は流し切っておらず、もう一方を使うことにしたのだ。出る時まで誰も入った様子はなかった。が、トイレを一歩出た瞬間、背後でドアの閉まる音がした。#呟怖

ある時間に三面鏡を覗くと、現在・過去・未来の姿が見えるという。しかし試そうにも三面鏡が無いので、鏡を二つ向かい合わせて過去・未来だけを見ることにした。その時刻、鏡を合わせる。まずは過去。変わりない自分の姿。やっぱりね、と思いながら未来を見る。顔にはぽっかりと穴が空いていた。#呟怖

ファミレスでのバイト中、妙な客の対応をした。女一人と男二人、いずれも20代後半くらいであったが、皆血色が悪く霊のような相貌をしていた。コップを人数分置くと、女が「あと5つください」という。その数に血の気が引いた。それは男女の周りを走り回る、子供の霊の数だった。#呟怖

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