呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖

お母さんがいなくなって、お腹がすいて死にそうだった僕を助けてくれたのは彼女だった。

寒くて凍えていると抱き締めて温めてくれた。

僕が、彼女を守るのだと誓った。

守れなかった。

あの時

咄嗟に間に入って威嚇した。

命の代わりに片目を失ったけれど

今度こそ彼女を守らなきゃ…。 https://t.co/RcZnw9ptkO

#呟怖

耳鳴りが酷い

耳鳴りで普通の会話が難しい程度には酷い

高音で耳が痛くなり耳をおさえてのたうち回る程度には酷い

一度
耳にマイクを入れたら録音出来ないかとやってみた

出来た

再生しても

高音で何だかわからない

回転数を落として行くと

ソレは

私の名前を連呼していた

#呟怖

カノジョが若い頃は魂が抜かれると本気で思っていたらしい

紙の箱に針で穴を開けただけの子供雑誌の付録にそんな事が出来るわけないでしょうと笑う

掻き消えた様に見えた

紙の箱からカノジョの姿を焼き付けた紙を取り出す

数百年
我が一族に祟る怨霊はこうして封印されたのだ

私の心と共に https://t.co/YBg1hyYg2S

#呟怖

初夏の山は心地好い風と煌めく木漏れ日と清んだ香りで私の身を洗う
と繁みで葉が揺れた
猪か猿か
そちらを注視しゆっくりと後退る
が違った

少女は血を流していた
思わず伸ばした腕が宙に舞った
たたらを踏んだ足が地面を踏み外し転がり落ちる

気が付いた時には病院で

私は片腕を失っていた https://t.co/eaQBQ7HtYU

#呟怖

『移動本屋』と呼ばれているのは
変哲の無い白のボックスカーだった

薄汚れたその車は
後部座席が無く
作り付けの本棚が窓を塞いでいる

天気の良い日には
空き地で後部ドアを開け放ち
無料で本を読ませてくれる

ただ
雨の日には近付かない方が良い

雨の日のソレは

子供を拐って喰うと言う https://t.co/gxrNNs9j8k

#呟怖

橋の下が土砂で埋まり
そのまま歩道の様を成したのだ
と老婆は言った

「この橋は強いよ。なんたって人柱の数が違う」

愉快そうに笑う老婆に虫酸が走る

「沢山の方が亡くなったんでしょう?」

「そうさ。沢山沢山沢山だ。あたしゃそんなもん望んで無かった」

振り返ると
老婆の姿は無かった https://t.co/wxuRTVX4zH

#呟怖

「陸橋でも、こういうのは跨線橋って言ってね…」

煙草をふかす私の隣で、一様に下を覗き込む同級生達。

「きた!」

眼下を走り抜ける電車の運転士へ手を振る。

「見たかな?」
「見たでしょ!」
「手、振ってくれないかなぁ」

盛り上がる小3の彼ら。

私は、一緒に大人になりたかったよ。 https://t.co/XicUkCyIMs

#呟怖

御影調のプラ池に水草を入れておいたら
いつの間にやら亀が住み着いていた。

別に世話を焼くでもなく放って置いたら今朝は金魚が増えていた。

近所の子の仕業だろう。

亀に喰われやしないかと覗き込むのと金魚が捕まるのが同時だった。

亀、ではなく

小さな小さな

河童だった。 https://t.co/PBvyN77eRH

#呟怖


私の家には鬼がいました

私達は鬼に食べられない様
息を殺していました

8月の暑い日
窓から入ってきた蜂が
鬼を刺し鬼がベランダから落ちました

これでお祭りに行けると私達ははしゃいで飛び出しました

盆踊りでは蜂のお面のオジサンが踊り方を教えてくれました

とても懐かしい声でした

#呟怖

「腹を減らしちゃなんねぇ」

祖父の口癖だ。

「腹が減る事ほど切ねぇ事は無ぇ」

そう言う祖父がどんな子供時代を送ったのか知らない。

ただ、子供が餓死したニュースを見て祖父が一人で泣いていた時は、部屋に入れなかった。

怖かった。

泣きながら涎を垂らす祖父が

とても怖かった。

#呟怖

雨が降つてゐる

妻が言ふ

梅雨だ
雨くらい降るだらう

僕が答へる

あなた
私の子は何処へ逝つてしまつたのでせうね

腹を撫で窓の外を眺める妻がぽつりと言ふ

イイトコロさ
その証拠に誰も帰って来なひだらう

さうでもなひみたいですよ

見れば窓の外
見知らぬ少年が佇んでゐた

私の子… https://t.co/pRsWo3rmWY

#呟怖

光る羽根を拾いました

光る羽根を拾いたくて

光る羽根を拾いました

光る羽根をもっと欲しくて

光る鳥を捕まえようと

頭上を見上げました

それが

罠だとも知らず…

電柱の上には

翼のある光る人の様な何かが

こちらを見下ろしていました

見てはいけないモノだったのでしょう https://t.co/LpCpHgEWV7

#呟怖

一人暮らしで親しい友も居ない

家族は疎遠で親戚はどこにいて生きているのかすらわからない

手紙なぞ来る筈もない

だが

郵便受けにぽつりと佇む花の封筒は確かに私宛だった

差出人はない

中を見ると
ただ一言

『無事に二つ身になりました』

理由はわからないが懐かしさで一杯になった

#呟怖

あんまり綺麗だったから

氷を入れて眺めました

硝子についた水滴が

夏の光を反射して

空を閉じ込めた宝石のよう

砂糖を溶かしたシロップで

甘いジュースを召し上がれ

アネモネの花を集めましょう

青いものだけ集めましょう

爛れぬように手袋つけて

アネモネジュースを作りましょう https://t.co/GcYnunlbDB

#呟怖

黒月に 水を汲むなら 夜の山

円の血怪 暗い道

狂笑 幽蟲 喰い尽くす https://t.co/WDsv9nNz3k

#呟怖

「てんぐどん、てんぐどん」

鳥居の手前
空を仰いで声を張る

「あそびにきたよ、てんぐどん」

そうすると子供が一人現れる

その子供とかくれんぼをして
見つからなければ幸運が授かれる

そんな噂が小学生に回った

だがそれは

神社の敷地に入れぬ不浄のモノ

見つかったらどうなるか… https://t.co/4jOmKjlejh

#呟怖

蹲に紫陽花を活けた

微量の溶け出した毒は
死ぬ程ではない

少し吐き気がする程度だろう

毎朝
蹲の雨水で珈琲を点てる

夫と義両親のための珈琲を

「おいしくなぁれ」

ピンクやブルーの魔法をかけて https://t.co/AwI9WiEiA3

#呟怖

その山には伝説がある

遥か昔
終わらぬ戦を嘆いた
『翼のある人』が
天空より降り立ち
死者を眠りから起こした

死者は
戦を鎮める為に
戦場へ向かった

結果
生者は地に潜り息を潜め
死者が地上を
闊歩するようになった

以来

人は
地中で産まれ
育ち
死に

地上の死体置き場へと

置かれる https://t.co/Lnieh8W0tr

#呟怖

「ここです。これが…」

小さな古い橋の擬宝珠を指差し
言う。

「これが、いつも、人に見える気がするんです」

振り返ると、それは確かにただの造形物だと言うのに、何度も見間違えるのだと。

その内、ソレが気になりすぎてしまい、今回の事故を起こしたのだと。

其処に囚われた霊が言う。 https://t.co/a18W3w8XvD

#呟怖

「なんでうさちゃん、ピンクなの?」

妹がウサギの面を手に言う

「知らないよ、そんなの」

「教えてあげようか?」

気がつくと

妹が
いない

「ウサギはね」

祭り客の波に飲まれたか

声がどこからするのかわからない

「皮を剥かれたからだよ」

祭りが終わっても

妹は見つからなかった https://t.co/RQZWn8z6dJ

#呟怖

友人が日に日に窶れていく

男の一人暮らしの筈が
最近、香水の匂いをさせ
妙に付き合いが悪くなり
妙に家に帰りたがる

女が出来たなと
悪友と部屋に乗り込んだ

木の板

布団に寝かされていた

これは

卒塔婆だ

「俺の眠り姫が起きちゃうだろ。帰れよ」

焦点の合わない目で

友人が言う https://t.co/5avruRu4SB

#呟怖

あかいおべべの
かわいいきんぎょ

深夜、外から歌が聞こえてくる。

おめめをさませば
ごちそうさまよ

見ると女だろう赤い服の人が
左右に揺れながら歩いている。

引っ越したばかりの
よく知らない町。

突然
赤い服の女が振り返った。
思わず隠れる。
口に
何かを咥えているように
見えた。 https://t.co/IcBSFv2g9q

#呟怖

この橋の真ん中
霧の中であの人に会える

橋の向うは異界

霧の向こうは異界

だが
それは本当に
アンタが会いたかった
その人かい?

耳元で誰かが囁いた

霧で薄らぼんやりとした輪郭
薄れた記憶の中の顔と声

それは
本当に
アンタの
会いたかった
その人
かえ?

ひやりとした指が

触れる https://t.co/R8qTDOeQdT

#呟怖
#旅怖

ここの所、ご時世だろうか。
閑古鳥が鳴いているという店に顔を出す事にした。
元は有名店だろう。
名前くらいは聞いたことがある。
メニューは一つきりしか無い。

「すいません、唐揚げ定食ください」

「お客さん、うちの閑古鳥唐揚げは一味違いますぜ!」

鳥籠の鳥が悲鳴を上げた。 https://t.co/Z2E3lFFsEr

#呟怖
#旅怖

その小さな無人島は、沖にあった。

誰かの土地だろうそれは、波に削られる事もなく、ただそこにあった。

ただ、時折、風に乗って

「…あにさま…あにさま…」

と儚げな女の声が聞こえてくる。

それは、誰の声でもない。
聞こえてはいけないものだと、年寄り達は皆の耳を塞いだ。 https://t.co/qYnR4nyUEE

#呟怖

…ああ…いらっしゃい…

何を怯えているんだ
アンタだって影じゃないか

此処は裏っ側
本当の顔なんざわかりゃしねぇ

嘘だと思うなら
空を見上げりゃあ良い
真っ黒い月が見えるかい?

ありゃあ月の影だ

そして此処は浦
境目さ
あちらに?
そりゃあ辞めたが良い

何故って、そりゃあねぇ… https://t.co/IyzNox8scD

#呟怖

姉が羊毛フェルトを始めたようだ

ふわふわの塊を
千切ってはチクチクとしている

やがて
失敗したのだろう

ゴミ箱の不恰好なソレは
多分…猫…?

羊毛フェルトを買い足して
成形しながら仕上げた

飾り棚に置くと
にゃあ
と一声鳴いた

そう言えば
羊毛とは少し
手触りが違った気がした https://t.co/VTbrFL5R0U

#呟怖

はい!
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#呟怖

海沿いの小さな教会の裏に
小さな家があった

子供の頃は教会の物置小屋かと思っていたが違うらしい

田舎に帰る事にした際に
物件を物色していると
件の家が売りに出されていた

【特記 時々光ります。】

意味がわからない

不動産屋に直接聞く

「あの家の窓は
 時々黄色に光るんですよ」 https://t.co/28HYGxNJ5E

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