呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

昔から自分の居場所はここでないと思っていた
海辺の街寄せる波をぼうっと眺める
満月の夜意を決した僕は海へと潜る
月明かりの中

「おかえり」「おかえり」
そこに居たのは何人もの人魚達
「ただい…」
その瞬間走る鋭い痛み
人魚の一人が肩に食らいつく
「ちゃんと育ってくれたのね」と
#呟怖

くちゅと耳元で湿った音
彼女の吐息が耳元に響く
「ねぇいいでしょ?」
囁き声と共に伝わる微細な振動
僕は微動だに出来ない
彼女はふふと妖艶に笑いその長い指で僕の唇を優しく撫でる
伸びた舌が僕の耳の中へと
ずずずという音
柔らかな感触
もうきっと戻れない
彼女の舌が僕の脳髄を絡め取る
#呟怖

運転中、ダッシュボードから何本もの腕が伸びる
青白いそれは明らかに生きたものでない
腕はハンドルを掴みぐいとそれを傾けた

「これが新開発の自動運転技術です」
スーツの男が壇上で語る
「事故はご心配なく。車好きなやつらばかりを集めましたから」
ヒヒヒと怪しく笑いながら
#呟怖

彼の不幸は廃墟となった団地に忍び込んだこと
進めど進めど同じ建物が並ぶその場所で彼は帰り道を失った

一緒に訪れた友人たちは、はぐれ、殺され、身を投げ
残ったのは彼一人、畑を耕し暮らしている

彼は今日も屋上で出口を探している
眼下に広がる団地の屋根は地平線をも埋め尽くしている
#呟怖

ズボンがこれまみれになったのでせめてネタとして消化させてくだちい(*´ω`*)

#このお題で呟怖をください
#呟怖 https://t.co/Z8B1HlXQeU

目線を下げれば君の顔が、はだけた胸元が見える
君がまたがる僕の下半身
柔らかで温かくとても心地がいい

君はゆっくりと腰を動かす
股の間から僕が流れ落ちていく

君は僕を見つめる
近づく唇
絡ませた舌
そしてそれを君は優しく咬み千切る

「一つになるの」

君の囁き声が闇に溶けていく
#呟怖 https://t.co/9ijZDFr1MT

その村ではその瘡を神の証と呼んだ
神に選ばれた者に現れそして神に呼ばれる証であると

村を訪れた医者はその瘡の正体を突き止めた
それは既に文明が克服した病であった
医者は人々に治療を行い村を後にした

数年後、再び村を訪れた医者は火炙りにされた
悪魔
神殺し
そう人々に罵られながら
#呟怖

行方不明の2人が発見されたのは廃墟の遊園地
着ぐるみを被った彼等は結局助からなかった
その後の調査で分かった事
1つ、2人に面識は無かった
1つ、着ぐるみは当時遊園地で使用された実物であった
1つ、着ぐるみ2人は恋人の設定であった
警察はそれを販売していたという露店商の行方を追っている
#呟怖 https://t.co/hTUgyMDgcO

青年は必死に硝子を叩き懇願する
こぽりと漏れた気泡が鉄格子に当たる
その内側では上等な服を着た老人達がその光景をにやにやと眺めている

内側のボタンを押せば硝子は開く
だが老人達の中に靴の先をわざわざ濡らす酔狂はいない
一際大きな気泡が若者の口から漏れたときヒヒヒと笑い声が響く
#呟怖 https://t.co/oko5kQs3u1

古い姿見、裸の女が映る
女は己の2つの膨らみを撫でている

私は思わず鏡に手を伸ばす
とぷり
手は鏡に飲み込まれ
柔らかで少し固いそれに触れる

ふっと恐怖を感じ手を引き抜こうとする
だがその瞬間鏡は音を立て砕け散る
差し入れた手は取り戻せずに
破片の中で女は私の手で自らを愛撫している
#呟怖

こんな話がある
豊前国の寺には鬼の木乃伊がある
この木乃伊、決して水に晒してはならぬときつく言明されている
ある日の事
稚児が掃除中に誤って一滴の水が木乃伊の指先に付いてしまった
すると見る間に指が潤い、ビクビクと激しく動き始めた
それは再び乾くまでの三日三晩動き続けていたそうだ
#呟怖

高速道路を走る
響き渡るエンジンの音
打ち付ける雨
軋むワイパー

もう何時間こうして走っているだろう
隣に座る彼女は口を開こうともしない

だがそれでいいのかもしれない
きっと気付けば全て終わってしまうのだから

変わらない窓の外の景色
ガソリンのメーターは今も満タンのまま

#呟怖

こんな話がある
安芸国の村では山で満月を見た時はそこを動くなという
謂れはこうだ
ある年山で子供達が行方不明となった
方々を探すと怪我をした子供が一人
何があったと訪ねると
「皆逃げる満月を追った」と答える
その言葉に従い追ったという方を探すと谷底に落ちた子供達の姿があったそうだ
#呟怖

「あ?」
男が前から来る影を見つける
「あっ」
男の顔色がさっと変わる
「あぁ」
男はへたり込み動くことができない
「あ
ああ
アアアア」
男の叫び声

「うン」
男の物でない声が辺りに響く

#呟怖

こんな話がある。
陸奥国の山奥には巨人が住まうという。
ある日の事だ。村の子供の行方が分からなくなった。
村人達が山奥へと立ち入るとツンとした異臭が漂ってきた。
その臭いの元をたどった先に人の背丈ほどの巨大な糞が転がっている。
その中からコロリと小さな髑髏が転げ落ちたそうだ。
#呟怖

開幕のベルで目を覚ます
すっかり寝入ってしまった
席を立ち出口へ向かう
こんな映画なのにまた満席か
驚きながらもドアに手を掛け
その瞬間気付くと席に座っている
どういうことだ
混乱しながら辺りを見渡しそして分かる
誰も画面を見ていない
虚ろに座る人々の中で隣の男がコクコクと船を漕ぐ
#呟怖 https://t.co/Nx47DzZSg4

地面に写る私の影
じいっと見ているとヒラヒラと手を振りはじめた
何だろうと眺めているとスルリと足元から影が抜け出し地面を伝い、木を伝い、空へと昇っていく

春は別れの季節だったな

ぼうっとそんな事を思いながら空高く舞い上がる影を一人見上げていた

#呟怖 https://t.co/HsxQ99oYXL

「もういいかい」
「まだだよ」
かすれた声で答える
もう何時間過ぎたろう
「もういいかい」
「まだだよ」
疲れも乾きももう限界だ
だが声を止めてはならない
「もういいかい」
「まだだよ」
そいつはドアの向こうに居る
私が諦めるのを待っている
「もういいかい」
愉悦に満ちた声が暗闇に響く
#呟怖 https://t.co/SjXu77prn3

その呪いで守らなければならない事はたった一つ
それが失敗した時には自らの手で終わらせなければならない

あらゆる準備は行った
覚悟はとっくに決めたはずだ
だけど貴方に再び会えた時私は冷静でいられるだろうか

光の向こうに影が見える
私は包丁の柄を握り締める
悲鳴にも似た祈りを捧げて
#呟怖 https://t.co/fyEN1xQQtp

ぼうっとテレビを見ていると誰かの名前、そして死因が流れてきた
こんな都市伝説あったなと思い出した瞬間目に入ったのは自分の名前

次に目覚めたのは病院のベッドの上
職場で倒れ運ばれてきたらしい
暫く入院ですねと笑う医者の顔を見て冷や汗が流れる
私の死因は確かに医療事故と書かれていた
#呟怖

スポーツの世界大会、今日はその決勝戦
A国は下馬評最下位ながら鬼気迫るプレーでその席を勝ち取った
しかし活躍もここまでのようだ
点差は埋まらず刻々と時間は過ぎ、試合終了の笛がなる
半狂乱で泣き叫ぶ選手達
そして次の瞬間

ポン

小気味良い音と共に、グラウンドに沢山の赤い花が咲いた
#呟怖

久々に出勤した今日は散々だった
挨拶は無視され、誰も目を合わせない
仕事を済ませ逃げるように帰宅する

テレワークは私にとって天国だ
粗方の仕事は既に片付け、自動で提出するよう設定を済ませている
さあまたのんびりしよう

家のドアを開けた瞬間床に倒れ半目を開けた自分自身と目があった
#呟怖

彼女は夜のお友達
月の出る丘、静かな夜にだけ会える
大きな月が登る夜
照らされた彼女の顔を盗み見て高まる鼓動
ここには僕と彼女の2人しか居ない
だから気付いちゃいけなかった
満月に照らされる丘、その伸びる影が一つしかない事に
彼女は夜のお友達
思わず握ったその手は氷のように冷たくて
#呟怖

行方不明の女達が変わり果てた姿で発見された
不思議なのはその遺体の状態だ

1人の女は今死んだかのように姿を保ち
1人の女は腐敗が進み肌が破れる
1人の女は身体を動物に貪られ
最後の女は白骨と化していた

犯人は捕まらず目的は不明のまま
だが陰では九相図を再現したのではと噂されている
#呟怖

こんな話がある
因幡国の丘に1本の巨大なブナの木がある
由来はこうだ。ある日村人がそこを通ると空から団栗が落ちてきた
辺りに木はなく鳥もいない
はてと思いつつも予感があったのだろうその場にそれを埋めた
すくすくと育った木は実を付け、数年後飢饉の時多くの村人を救ったとそう伝わる
#呟怖

大きくクシャミをするとマスクの中から小さくギャアという声が聞こえた
慌ててマスクを外すとその中に指先ほどの小さな人間がグッタリと倒れている
なんだこれ?
疑問に思うと同時に
「大丈夫か!」
口の中で声が響く
「だから命綱つけろって言っただろうが!」
今目の前で労災が起きたらしい
#呟怖

「一緒に飲むでし」
露天商の手には陶器の瓶
「無くならない瓶でし、割っちゃダメでしよ」
一杯、一杯と注ぎ合ううち手が滑り派手な音が響く
「あーあ」
ころりと中から転げ出たのは赤い液体を吐き出す生首、それは大きく震え動かなくなる
「現物で補填するでし」
露天商は丸い目でにぃっと笑う
#呟怖 https://t.co/a9wqwYcWdW

出勤時、バス待ちの最中
ふと振り返ると鳥居が目についた
はて、こんなところに神社があっただろうか?
ふらふらと鳥居に近づくと、バスの音が聞こえる
危ない遅刻してしまう
席に座り、ぼうっと窓を見るそのに鳥居は無い
もしあそこを潜っていたら、その日はそんなことを一日中考えていた
#呟怖

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