呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

#呟怖
90年代。様々な自殺方法を紹介する本がマスメディアに悪書として叩かれた。私の中学でも絶対に読まないようにと教師が指導するほどの騒ぎ。発売初期に買った友人は、あの本がたくさん売れて嬉しい、時折死にたくなるのは自分だけかと思ってたからなんだか救われた気分と笑っていた。私も同じだ。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1279692567861288967 

#呟怖
中学の頃住んでいた団地で、たまに金魚鉢を抱えた少年を見かけた。鉢の中は出目金が泳いでおり、少年の顔も出目金似。見かけるたび少年の目は寄生虫に蝕まれたカタツムリのように飛び出していくようだった。最上階から空っぽの金魚鉢が落下する事件が起きてから少年と出目金を見かけなくなった。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1280820218550345728 

#呟怖
妻が息子の卒アルを開き、泣きながら鬼のような形相で集合写真を睨んでいる。写真の子供達の顔は全員煙草の焦げ跡で潰れて見えない。息子はこの子たちを恨んで死んだと妻は思っている。この家に喫煙者は妻しかいない。息子が恨んでいたのは妻だ。いい加減事実を受け入れ息子から卒業してほしい。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1280524901007294464 

#呟怖
若い二人が恋をしただけの話かもしれない。違う意味があるかもしれない。チャコさん(仮名)が海岸で失踪し七日後に発見された。海岸で知り合った魅力的な異性に誘われて一晩離島で過ごし、帰ってきたら七日も経過したことになっていたという。日本海側で耳にした現代の浦島譚。裏はあるだろうか。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1280519689358266370 

#呟怖
素粒子研究機関HORN(ホルン)がマッターホルンの地下に建造した巻喇叭状巨大トンネル。高エネルギー物理実験のための加速器と説明されているが実際は異界への扉を開く装置との噂。現地では職員が羊人間を召喚するのを見た、羊人間が吹く喇叭の音を聞き発狂した者がいるなど怪情報が相次いでいる。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1279992275964067840 

#呟怖
兄の部屋の柱には至るところに『正』の字が刻まれていた。正義を信奉し警察官になった兄は正義の限界を知り職を辞し、重罪を犯しながら証拠不十分で釈放された人々を次々と殺めた。そして自ら命を絶った。兄は『正』の字で罪人を呪っていたのだろうか。兄自身が正しさに呪われていたのだろうか。

#呟怖
同窓会の二次会。酒に酔った中嶋が大声で喚いている。俺は気づいたんだ、俺の不幸は全部お前のせいだ、俺がひどい目にあう時はいつもお前がすぐ近くにいるって。今日はやけに絡み酒だな、中嶋。でもお前絡む相手間違ってるぞ。お前なんで隣の席の開襟シャツ着たコワモテのお兄さんに絡んでんの? https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1278928833840771075 

#呟怖
同窓会。中嶋が誕生するなりへその緒が絡まって死にかけた話をした。正月に凧揚げしていて凧糸が首に絡まった話、ツーリング中にマフラーが後輪に絡まって転倒した話と続く。彼と同じ病院で同時刻に生まれた俺だけが知っている。俺の家と中嶋家の複雑に絡まる因縁が彼を害しているということを。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1278928833840771075 

#呟怖
俺が十代の頃は深夜営業のファミレスでツレと毎晩駄弁ってて。この前そん時のツレのタクミと会って、ヒロキ元気にしてっかなっつったの。そしたらヒロキなんて奴は知らねえって。ボケたん?

って話す祖父に、ヒロキはお前がタクミと一緒に山に埋め、ファミレスも事件のせいで潰れたねと教えた。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1278770839802884097 

#呟怖
「レジ袋いりません」
声は男性客の口からではなく左手から聞こえた。男は会計を終えると左手の甲をかざし、老婆のような人面瘡を私に見せた。人面瘡は大きな口を開け、籠いっぱいの食料品を吸い込んだ。男性客が去ったあと私は悩んだ。あれは店内飲食として税率10%で処理すべきだったのではと。 https://twitter.com/411_izayoi_rio/status/1279176316718166016 

#呟怖
終活を意識しだしてから祝言の夢を頻繁に見る。相手は二年前に先立たれた妻ではなく、幼い頃両親に連れていかれた屋敷で一度会っただけの少女。二十歳前後に成長した少女がやっと添えますわと微笑み、先に逝った両親や親戚が次々現れ末永くお幸せにと祝辞を述べて消えるのが嫌で嫌でたまらない。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1278950788950179842 

#呟怖
蓋を押し上げ、懐中電灯で天井裏を照らす。無数の蛇の死骸が浮かび上がった。頭を潰され5㎝刻みで等間隔に並べられたそれらは五芒星を形作っていた。五芒星の中心に黒い毛球のような何かが座していた。そいつと目が合った。猫だ。ニャアオ。そいつは猫缶が開く音を聞いた時のような声で鳴いた。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1278000167044571137 

#呟怖
傘が地面に落ちるとほぼ同時。
銃声が夜を切り裂いた。
放たれた弾丸は二発。
柳の木を挟んで相対するガンマンが二人。
二人とも胸に手を当てて倒れた。
赤い血が雨に洗い流される。
傘が転がる。
消えたはずの女の首が転がる。
流れ転がる世界の中で俺だけが見知らぬ西部の街に一人佇んでいた。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1277976305561042947 

#呟怖
芸術家のTさんが倉庫を借りた。彼氏と共に作品を搬入しに行くと細身のスーツを纏ったマネキンが一体置かれていた。Tさんはなぜかマネキンに強い嫌悪感を抱き、山に捨ててきてと彼氏に頼んだ。二時間後Tシャツで出かけた彼氏がスーツ姿で帰ってきた。二ヶ月後。山に棄てられたTさんが発見された。

#呟怖
三十年程前、テレビ放送がアナログだった頃の話。Mさんが真夜中トイレに立つと居間から明かりが漏れているのに気づいた。覗くと娘が砂嵐の映るテレビ前に座り粘土をこねていた。何をしてるのと問うと娘は工作のおじさんとお地蔵さんを作ってたと言った。娘の作ったお地蔵さんには首がなかった。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1277086099702083585 

#呟怖
区民会館前の掲示板に掲出された『痴呆の母を探しています』の張り紙を見た息子が、賞金額が書いてないねと言った。不謹慎だが笑ってしまった。この人は尋ね人で海賊のようなお尋ね者じゃないよと教えた。違うよと息子は首を振った。この人は悪者だよ、自分の子供とお嫁さん殺してると断定した。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1277651520192868352 

#呟怖
謎の少女に付きまとわれている。最初は牛丼屋。小学高学年らしき少女に背後に立たれ、可愛い牛さんをひどいねと言い放たれた。スーパーで鯨の缶詰をカゴに入れると賢いのにと耳元で囁かれた。居酒屋でナマコ酢とタコワサを頼むとどこからともなく、グロッ悪食すぎという声。どないせえゆうねん。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1277077546815778822 

#呟怖
くだらねえと呟いて醒めたツラして歩く落ち武者に俺の軍師にならないかと声をかけた。誰の軍門にも降らねえと断れた。日を改めてこの国にはお前が必要と説いた。三度目の訪問。俺たちの頭上に輝く月一つ。落ち武者は問う。お前とならまた輝けるだろうか。俺は応じる。輝けるさ今宵の月のように。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1276942488809246720 

#呟怖
1990年代後半から2000年代初頭はいい時代だった。ギャル文化全盛期。私も黒塗りメイクに派手なラインストーンとウィッグで飾り立て、渋谷に出かけた。マンバって呼ばれて強くなれた気がしたな。ホントは私ヤマカガシなのに。今は擬態しにくくなって、生きにくくなった。半蛇人には辛い時代だわ。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1276949737065738240 

#呟怖
友人が呻くような声を漏らした。やべえ、かえってくる。どうしたと尋ねると、元カノに呪詛を試みたんだと友人。呪詛が返ってきたのかと問うと、首を横に振った。可愛い顔がぐちゃぐちゃになればふっきれると思ったんだ。でも実際どろどろ爛れた顔を見たらかえってグッときたんだよ。やべえな俺。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1276515822303772672 

#呟怖
底冷えのする冬の夜。コンコン。戸を叩く音が響く。開くと五年前家出した娘が赤子を抱いて立っていた。娘だけなら家の敷居をまたがせなかったが赤子に罪はないと招き入れた。直後、娘が倒れた。赤子だった物が黒い靄に変じ広がる。招き入れてくれてありがとね。娘じゃない何かの声が家中に響く。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1276326310910980096 

#呟怖
郵便受けに新聞を取りに行くと塀に火気厳禁と書かれた標識が貼られていた。両隣と対面の家の塀にもそれぞれ木気厳禁、土気厳禁、金気厳禁、水気厳禁の標識。不思議に思い夫に伝えた。「なんや知らんのか? 今日から五日間、町内揃って五行忌やで」と夫が言った。小馬鹿にした口調に腹が立った。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1265272512650215425 

#呟怖
金環日食の観測中、リングの内側に環という漢字が浮かび、そのまま環の一字が両目に焼き付いたと話す患者に私は告げた。貴方が見たのは金環ではなく印鑑日食です、刻印された文字は死ぬまで消えません。一生このままと絶望する患者を励ます。死ぬまでと申し上げましたが長くて三日の辛抱ですよ。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1269550556353159168 

#呟怖
明治二十二年。帝都を震撼させた遊女連続殺人の容疑者として、上野の美術学校で西洋絵画を教えるお雇い外国人が極秘裏に捕縛された。警察の尋問に対し彼はこう述べた。

日本の幽霊画を蒐集しわかったことがある。この国の幽霊は私の国の幽霊と違い足がない。女を殺しても足がつかないと思った。

#呟怖
いないいないバアさんが姿を見せなくなって一年経った。両手で顔を隠しながら小学生にいないいないと声をかけつつ近づきバアで両手を広げ変顔を見せる謎のおばさん。姿は見かけなくなったけど今でもいないいないの声だけ聞こえる時がある。バアまで聞いちゃった子はこの世からいなくなるって噂。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1274761380889980928 

#呟怖
実家の蔵で眠っていた古い釜は、蓋が開かないように何重も縄が巻かれ、さらにあけるべからずと書かれた大量の札で蓋の周りが封じられていた。X線撮影を試みたところ中身は空っぽだと判明した。また、内壁にもびっしりとあけるべからずの文字、底には地獄の二文字が彫られていることがわかった。 https://twitter.com/usagamisousuke/status/1273225154017947655 

#呟怖
警察署の方からすっげえ音が響いたんだ。しばらくすると車道を二台の車と巨大な鉄の塊が通り過ぎてった。パトカーが何台も追っかけてたぜ。鉄塊に潰されるって俺は肝を冷やしたね。犯罪組織のボスが警察署に隠した金を金庫ごと引き摺り出した馬鹿がいるってな。大胆な連中だぜ。#ワイスピMEGAMAXhttps://twitter.com/kwaidanbattle/status/1274218952424427521 

#呟怖
俺が育った村の名物は棺桶が石畳を擦る音だった。近くに難関ダンジョンがあり、棺桶を複数連ねて引き摺る冒険者が昼夜ひっきりなしに村にひとつしかない教会を目指した。司祭は死者蘇生利権で、親父は聖水の販売独占で肥え太ってた。いい時代だった。魔王がいたあの頃を俺はまだ引き摺ってるよ。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1274218952424427521 

#呟怖
公園でキャッチボールをする少年と中年男性を見かけた。親子のようだが遊んでいる様子ではない。父らしき男が少年を厳しく指導している。昭和のスポ根漫画みたいな光景。なんと木陰に隠れて親子を見ている女もいる。姉だろうか。ゾッとした。女は鬼の如き眼差しを親子にむけ愉快げに笑っていた。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1273193760050966529 

#呟怖
ありふれた公園のベンチが彼女のお気に入りだった。ベンチに腰掛け、ここはとてもいい場所よと微笑む姿が懐かしい。ベンチの前に立つと涙が零れ、記憶の底から彼女の残像が滲んで浮かぶ。僕はそっと残像の彼女の隣に座り、公園で繰り広げられるありふれた日常を眺める。ここはとてもいい場所だ。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1272871034895519744 

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。