呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

_終点。終点ですよ。

しゃがれた声が僕を揺さぶる。
しかし僕は頑なに目を開けない。

_終点ですよ。終点。起きてくださいよ。

目を開けない。

_終点。終わりです。次はありません。

開けてはいけない。だって…

_早く目を開けてくださいよ。

だって僕は電車になど乗っていないのだから。
#呟怖

梅雨の時期。
空がピンク色に染まって

大きな虹が架かると

翌日にはこの町の誰かがいなくなる。

一昨年は同じ団地のおじさん。
去年は下級生の見知らぬ誰か。
今年は目の前で友人Aが居なくなった。

消える直前まで彼は空を眺めていた。

来年の今日。
僕は空を見上げずにいられるだろうか。
#呟怖

俺の彼女は時々感情が無くなる。
感情が無い時の彼女は冷酷…ではなくとても優しい。
普段怒ってばかりなのでいつも「早く感情無くなれ」と願っていた。

数年後俺の生活は壊れた。
無くした感情は『優しさ』だったのだ。
なのに俺は…
俺は俺を甘やかすだけの人形に謝る。
ごめんな
ごめんな…
#呟怖

夕暮れの電車の中、車内検札を呼びかける乗務員が歩いていく。
独特な調子の声が響く。

しかし、誰一人として反応しない。
乗務員はさらに一人一人に声をかける。

やはりみんな無視をする。

みんな知っているのだ。この検札に応えてはいけないことを。
今日も乗務員は諦めて壁の中に消えた。
#呟怖

ゆらりゆらり。揺られる感覚で目が覚めた。
_あ、お目覚めですか?
目の前にはナースの姿。
_先生の代わりに私から処置の説明をしますね。
俺はナースに抱かれているのか?
_罪状は…ガソリン泥棒ですね。
これは夢か?
目覚めようと声を出す

おぎゃあ

_貴方が処方されたのは

__油赤子です。
#呟怖

食べたい。

病室に漂う死臭に私はそう感じた。
_それが死者を"食い物"にした貴女の本能です。
医師であろう男は言う。
_貴女は死者の日常を犯しすぎました。
取材の風景が頭に浮かぶ。被害者の部屋、SNS、写真…

目に映るのは皺だらけの自分の手。

_貴女に処方したのは…

__古庫裏婆です。
#呟怖

TwitterのTLを見ていると妙なハッシュタグがあった。
「#呟怖 ?」
そのタグに触れた瞬間俺の世界は変貌した。
__日常の隙間に現れる怪異
__狂った人達
__おかしな法則に基づいた世界
__当たり前のように存在する異形
__怪異を潰すおっさん、セーラー服の少女

誰かが呟く
「ようこそ呟怖の世界へ!」

「間違えたボタンの消し方って知ってる?」
エレベーター内でカップルが話をしている。
「長押しで消えるんだよ。」
「ええー!すごーい!」
おい待て、それは俺が押した…

そうか…そういや俺死んでたんだった…。
キャンセルされたボタンのランプと共に俺の意識は消えた。

#呟怖

私の務める小学校では数年前まで学校の怪談による被害が多発していたが用務員のお爺さんに言われて大晦日に「加牟波理入道ホトトギス」と全てのトイレで言って回るようにしてからは被害はなくなった。

その代わり入道にボコボコにされた花子さんや紫婆の悲鳴や呻き声が聞こえるようになった。
#呟怖 https://twitter.com/keiji19990514/status/1003819847346601984 

__道の端にある道祖神を蹴り倒す
__墓石を押し倒す
__祠の扉をこじ開ける

____そんな禁忌を犯す自分の姿がふと道端で思い浮かぶ。

そんなときは気を引き締めた方がいい。
そこに封じられた何者かが合法的に取り憑こうとしているのかもしれないから。
#呟怖

同居人が饅頭が怖いというので奴が寝ている間に奴の部屋のちゃぶ台の上に山盛り置いてやった。
隣の居間で奴が目覚めるのを待っていると
「んんん!むむん!!」
とくぐもった叫び声のようなものが聞こえたので戸を開けるとぶくぶくに膨れ腹が裂け、口から饅頭がこぼれた同居人の死体があった。
#呟怖 https://twitter.com/tsubukowa/status/1001862409575780352 

歩きスマホをしていると石にされる。
そのような噂が小学生の間で流れているらしい。
私が噂の調査を行っていると男子児童が「本当だよ」と校庭を指さした。
そこには二宮金次郎像…。

あれを見た子供達が想像したのか。
……違う。
像はスマホを持ちランドセルを背負った少女の姿をしていた。
#呟怖

帰宅。
仕事の疲れでふらふらになりつつ真っ先にベッドに向かう。
布団の上に倒れ込みうつらうつらとしていると耳元で声がする。

___死ね…死ね…死ね…死ね…

女の声はそう囁く。
ここ半年近くこんな感じだ。
囁きフェチの私はおかげでぐっすり眠れる。

明日も一日頑張るぞい。

#呟怖

夏休み。家族旅行の帰りの車。
僕は高速道路を走る窓の外、夜の闇を眺めていた。
星空はまるで所々に穴の空いた暗幕のようだ。
__穴が少しずつ大きくなっている…!
違う!暗幕が垂れてきているんだ!

暗幕に山が包まれる。鉄塔を覆う。
早く逃げてと父に言う。
幕は間もなく車に被さった。
#呟怖

僕のバイト先の飲食店では時たまに食洗機の中に古い錆びた工具が入っていることがある。
これを見つけた時は触らずに1度蓋を閉めて空洗いするというのがルールだ。すると工具は消える。
以前スタッフの1人が工具に触れたところその場で手が腐り落ちたという。

#呟怖

そのダムができる前、そこには集落があった。
集落では鬼を祀る風習があり毎年鬼を鎮める為の祭りを行っていたという。
当然ダムに沈んだ今では祭りは行われない。

__このダムは心霊スポットとして有名だ。
__このダムの水を使っている地域では不審死が多発する。

鎮める者のいない鬼は……。
#呟怖

歩きスマホをしている人

やめた方がいい

自分の周りの風景を

認識できなくなると

心がどこかへ行ってしまって

ふと顔を上げた時

知らない風景にいて

戻れなくなることがあるから。
#呟怖

ピーーー
自動改札機からのエラー音。
画面には「乗車記録がありません」と表示されている。
駅員の俺はその客を事務所へ連れていく。
毎年のことだ。旧暦の2月の間こんな客がよく現れる。
その殆どは過去に別の列車に乗ったまま行方不明の人達だ。
その為かこの駅は俗に2月駅と呼ばれている。
#呟怖

自宅マンションのエレベーター待ち。
最上階から1階までは流石に長い。
暇を持て余した私は不意にエレベーターの窓を覗くという奇行に走った。
1階の下はどうなっているのか……

こちらを見上げる女と目が合った。

どうすんだよ、ここ自宅だぞ…。
#呟怖

「べとべとさん。お先へどうぞ。」
雨が降る夕暮れ時、小学生が呪文を唱えるのが聞こえてきた。
妖怪べとべとさんの足音を消す呪文だ。
今の時代の子供も妖怪を信じているのかと少し微笑ましい気持ちになり、声の方向を向く。

___子供の後ろには普通にびちゃびちゃに濡れた男が歩いていた。
#呟怖

夜。仕事からの帰り道。
住宅街を家へ向かって歩いていると妙な人影が目についた。
着物の女性だ。
自分と同じ方向に歩いているが足が遅く、俺はすぐに女性に追いついた。
追い越しざまにふと女性の顔を覗くと

___その顔はそら豆だった。

そら豆の顔は真っ黒の歯を見せてケラケラと笑った。
#呟怖

____シャコシャコシャコシャコ
歯磨きの音。

____シャコシャコシャコシャコ
家には自分一人。

____シャコシャコシャコシャコ
洗面所の戸を開ける。

____
誰もいない。音も消えた。

____
ただ歯磨き粉の匂いが漂う。

____シャコシャコシャコシャコ
背後で音がした。

#呟怖

酷い空腹感で目が覚めた。
ここは…病室?
_お腹がすきましたか?
男。医師が問う。
ええと私が答える。
_それは貴女の子の気持ちです。
…え?
_貴女が見捨てた子の感覚です。
何故そんなこと…!
_病院食をどうぞ。

後頭部から『あの子』の声がする。

_貴女に処方したのは

__二口女です。
#呟怖

目が覚めると病室にいた。
_お目覚めですか。
男の声。医師のようだ。
_処置について説明します。貴方は違法漫画サイトの運営をしましたね?
なぜそれを…
_なので泥棒に見合った姿にしてあげました。
男が鏡に俺を写す。
__貴方に処方したのは…
鏡には目だらけの怪物。

__百々目鬼です。

#呟怖

「マヨネーズがついた皿は水につけないとマヨ舐め小僧が出るよ!」
母の決まり文句。
出るわけねえだろと呆れつつ当然皿は放置。

その日の夜中食器が擦れる音で目が覚めた。
こんな時間に洗い物?
気になってダイニングキッチンを覗くと

_____全身真っ黒で巨大な赤ん坊が皿を舐めていた。

#呟怖

お題:音
今住んでるマンションには十数年前に引っ越してきたんですが当時頻繁に

ボーーー

という船の汽笛のような音が響いていたんです。
家は海からは距離があるのですが何かの具合で聞こえるのだろうと思っていたのですが最近は聞こえてこないんです。
フェリーはまだあるのに。
実話です。
#呟怖

お題『影』

私は下を見て歩くのが好きだ。
そうすると前を見て歩くだけじゃ見えないものが見えてくる。
目に映るのは無数の影
行き交う人の影
鳥の影
電柱の影
そして

__魚の影。

魚達は大小様々で時折別の影を喰う。
小さい魚は小鳥等を
大きな魚は人間を
喰われた者は世界から消えてった。
#呟怖

とあるペットショップ。
「あ!うさぎだ!」と言って少女はうさぎのゲージに走っていく。
それをちらりと見て私は仕事に戻る。
すると童謡『故郷』のリズムで「うさぎおいしいかの山」と歌う声がする。
あ、間違えてるなと思い振り向く。

____少女はおらず血に塗れたうさぎの骨だけがあった。
#呟怖

春の暖かい陽気の中、桜並木を観ながら歩く。
あ、今少しだけ幸せだ___。

と、感じると同時に私は倒れた。
救急搬送された先の病院で医者は
「重度の幸せアレルギーですね。アナフィラキシーショックになる可能性があるのでこれから先幸せにはならないでくださいね。」
と言った。

#呟怖
#返怖可

「うちに人が来たらこんにちはって挨拶するんやで。」

父親は自分の息子にそう教えた。
その日から息子は玄関の前で『こんにちは』と丁寧にお辞儀をして挨拶をするようになった。

「こんにちは。こんにちは。こんにちは。こんにちは。…」

誰もいない玄関に向かって何度も何度も。

#呟怖
#返怖 可

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