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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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祖母の家には両目とも白目の達磨が一体ある
それは不思議な達磨で、時々黒目が現れている事があるのだ
「まぁ別に悪さはしないんだけどね」
友人にその話をすると、彼は眉根に皺を寄せて言った
「それって、普段はずーっと白目を剥いてるって事じゃない……?」
私は祖母の家が怖くなった

#呟怖

寝苦しくて目が醒めた
扇風機が不調で、なんだかぬるい風しか出ないのだ
不快感を噛み殺す様にきつく目を閉じる

ぶぅぅぅん

相変わらず扇風機はぬるい風を吐き出している
ばちん、とタイマーが切れる音がした

ぶぅぅぅん

相変わらず扇風機はぬるい風を吐き出していた
冷や汗が背中を伝った

#呟怖

最寄り駅のエスカレーター
今日も変わらぬ一日が始まる筈だった
異変にはすぐに気が付いた
エスカレーターが中々下に着かない
それどころか下ると共に辺りの風景も赤黒く変貌して行き、目の前の紳士は異形と化していた
止めろ、家に帰してくれ
心とは裏腹に、もうすぐ地獄に到着する

#呟怖 https://twitter.com/atsucurry/status/1078235144887054337 

風邪をこじらせてしまった
高熱と不安感でうなされる
不意に、誰かが私の手を取った
妻だろうか
心細さが少し和らぐ
額に手が置かれる
冷たくて気持ちがいい
続けて、肩をさすられた時に気が付いた
冷たい手は依然、私の手と額に置かれていたのだ
その途端、無数の手が私の体中を掴んだ

#呟怖

誰かが上から降ってきた

何時間、いや、何日間、いや、何ヵ月間さ迷っているのだろうか

いつからか迷い混んでしまったこの螺旋階段は、上っても上っても、下りても下りても終わりが無い

もう嫌だ

私は手すりを乗り越え、螺旋階段の中心へと飛び降りた

誰かが上から降ってきた

#呟怖

子供の頃は色々なものが見えました
布団にのし掛かる女や、脚だけの動物等
大人になってからは見えなくなりましたが
しかし、それは果たして彼等と縁が切れたと言えるのでしょうか
彼等は変わらずそこに居続けているのだとしたら?
悪意の視線を私に向けているのだとしたら?
私は逃げられない

#呟怖

写真には生き別れの息子が写っていた筈だった
ある日を境に、息子がグズグズに腐っていき、白い骨へと変わった
どこか知らないところで息子が死んだのだと私は理解した
それから暫く経ち、写真に再び変化が現れた
息子に肉がまとわり付き、異形へと変貌していたのだ
私は写真を燃やす事にした

#呟怖 https://twitter.com/amabie100/status/1011881484553076736 

聴覚を失ってから奇妙な現象に気付いた。
「音」が見えるのだ。
雑踏ではギザギザした何かが、川辺では流線型の何かが目に映った。

ある日、何もない場所からおぞましい形の音が飛び交うのを見た。

きっと、そこに居るのだろう。

普通の人間では聴くことの出来ない叫びを上げている何かが。

#呟怖 https://twitter.com/tsubukowa/status/987506528721616896 

午前4時44分の交差点、全ての信号が同じ色になった時にその真ん中にいると異世界に行けるらしい。
4時44分まであと3秒、2、1……
全ての信号が鮮やかな赤に変わった。
噂は本当だったようだ。

信号機の色が紫と水色と橙色だった世界に早く帰りたい。

#呟怖

夜道で拾った彼女を飼い始めて二週間程経った
膝に乗せて髪を撫でるのが至福の時間となっていた
ある日、彼女の首に胎児のような身体が生えていた
美しさを損うそれを、僕は包丁で切り落とした
何か訴えたそうだったが彼女には声帯を震わせる肺が無い
恨めしそうな目がまた可愛くて堪らなかった

#呟怖 https://twitter.com/sa_tsumi/status/998692300774502401 

下の階から毎晩大きな音がする。
苦情を言いに行くとそこは空室になっていた。
そんなはずはないと思い大家に連絡を取ろうとしたが繋がらない。
直接出向いたが大家の家はどこにも無かった。
首を捻りながら自室に戻るとアパートが無くなっていた。
そして私も居なくなった。

#呟怖

次が終電だ
だが電車を待っている間にうとうとと眠ってしまった
はっと気が付くと今まさに電車の扉が閉まろうとしている
駆け込んでなんとか乗車出来たが異様な雰囲気だ
「天国行きの最終列車です」
そんなアナウンスが聴こえた
俺は恐ろしくなり次の駅で降りた
そこは「煉獄」と言う駅名だった

#呟怖

夕暮れの住宅地を急ぐ。
垣根の隙間から、一匹の黒猫が顔を出した。

おかしい。

胴体が異様に長い。
それだけではなく、何本も、何本も、まるでムカデの様に脚がある。
ゆっくり、ゆっくりと目の前を横切る。
何時まで経っても途切れる事がない。

─にゃあん

背後から、鳴き声がした。

#呟怖

「待って、ここまで出てきてるんだけど」
友人は額に手を当て押し黙った。

私は見てしまった。
異形が、友人の頭にストローを突き刺しチューチューと中身を吸っているのを。
「あー思い出せない!」
そいつは下卑た笑みで消えていった。

「あ、くしゃみが出そう…」

私は見てしまった…

#呟怖

小さな頃、庭を掘るのが好きだった。
ヘンテコな地虫達がわらわら現れる、中でもミミズがお気に入り。
掘り出してまた地面に戻る様を眺めてた。
ある日、地面を掘っているとおかしな感触があった。
地面の中に人の目があり、ぎろりと僕を睨んでいた。
それ以来、ミミズが苦手になってしまった。

#呟怖

会社の帰り道に、三部屋ならんだ三階建てのアパートがある。
夜中に通りかかると、窓から面長の女がこちらを見ている。
今日は昨日と違う部屋から見ていた。
今日は二人に増えて、二部屋から見ていた。
今日は三人、横一列に並んだ。
これって、ビンゴ…?
面長の女が空から大量に降ってきた。

#呟怖

夕暮れの住宅地を急ぐ。
民家の垣根の隙間から、一匹の黒猫が顔を出した。

おかしい。

胴体が異様に長い。
それだけではなく、何本も何本も、まるでムカデの様に脚がある。
ゆっくり、ゆっくりと目の前を横切る、五分経ってもまだ途切れない。

「にゃあん」

背後から鳴き声がした。

#呟怖

道端に青いもやが見える。
ああ、またか。
もうすぐこの辺りで人が死ぬ。
昔から俺は、これから人が死ぬ場所では何やら色とりどりなもやが見えるのだ。
それは赤だったり黒だったりするのだが、青はもしかしたら初めて見るかもしれない。
そんな事を考えていたら、後ろからブレーキ音がした。

#呟怖

「ええ、あそこではずっと数を数えていました。ひたすらひたすら、それが仕事なんです。数え続けていると、目の前の物が因数となってばらばらと崩れていくんです。それはとても美しかった」
そう言うと、あの施設に監禁されていた被害者は数を数え始めた。
その為、本日の聴取は中止となった。

#呟怖

私はね、あそこの工場に勤めてたんですよ。そこでミキサーに人が巻き込まれる事故がありましてね。それ以来、その方の幽霊が頻繁に出てくるようになったんですよ。ミキサーに巻き込まれる姿でね。だからですかねぇ、あそこで作ったいちごミルクが他所より赤いのは。あなたが飲んでるそれですよ。
#呟怖

「決して開けないように…」と女は言ったので、俺はその部屋の扉を固く閉ざした。
機織りの音が止んでも、女が何か喚いても、部屋から悪臭が漂っても開けなかった。
その事をすっかり忘れた頃、俺は部屋の扉を開けてしまった。
中の骸骨がこう言う。
「開けるなって言ったのに」
まだ言うか。

#呟怖

学校の帰り道、俺は初めてあの男とすれ違った。その日、俺の親友が交通事故で死んだ。
通勤ラッシュの駅のホーム、人混みでまたあの男とすれ違った。その夜、父が急死したという報せを受けた。
職を失って三ヶ月、俺をクビにした会社のビルから飛び降りた。落下途中、俺はあの男と、すれ違った。
#呟怖

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