山菜採りに行くと、観光客らしい女性が親指を立てていた。
「ヒッチハイクですか」
声をかけると笑顔で頷く。
「ここの人たちは親切ですね。食べ物も分けてくれて」
鞄から虫が湧いた饅頭を取り出し、半分に割って寄越す。
入口のお地蔵様を倒したのはこいつか。
「良い旅を」
私は踵を返した。
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