ちりん
小さな鈴の音が鳴る。
僕はこの音を知っている。
聴こえる筈の無い、鈴の音。
昨年のクリスマスに彼女に贈った鈴。
変わった音色を気に入って、購入した。
聴こえる筈が無いんだ。
僕は、あの晩の事故で聴覚を失ったのだから。
彼女と一緒に、潰れてひしゃげてしまった、あの音。
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