#呟怖
《おたべ処》という店に空腹の旅人が訪れると、奥から女童が出迎えた。
「お食事は奥でしまし。
殿方は、あちらでございまし」
幼い存在は顎が外れ、頬が裂けるほど、大口を開けて嗤う。
恐れ、震える旅人を力で抑えつけた女童は低い声音で言った。
「此処は――――《男 食べ処》でしから」
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