雨の夜、隣の空き家から三味線の音がする。船板塀に江市屋格子、見越しの松という趣の隣は元々芸妓が囲われていた。それがふと行方知れずになり、雨のしと降る晩には物悲しく弦を爪弾く音が聞こえると。それしか事情を知らぬ自分の耳に、その音は女の哀れを仔細に語る。来ぬ人を待つ身の哀れを。 #呟怖
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