呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
魚が好きだ。
魚に、なりたいと思う。

水族館はいい。魚がいっぱいいる。
美しい鱗の一枚一枚が間近で見られる。

あの、熱帯魚。恋をしたのだと思う。
ガラスに触れる。感情のない冷たい目が僕を見る。

ぽちゃんと音がする。
目の前に、僕が倒れている。
横をあの熱帯魚が優雅に泳いでいた。 https://t.co/M8AROpo8NZ

#呟怖
目の見えぬ母を持つ娘があった。雨が降らぬ。井戸が枯れた。
龍神様の神社があった。湧水がある。ここの水は枯れないと皆信じていた。しかし枯れた。
母が水を飲もうとしなくなった。足手まといだからと。神社に連れて行く。祈れば水は出ると娘がいう。ぽたりと母の口に雫が落ちる。赤い雫が。 https://t.co/NhYdFuZljt

#呟怖
父が出張土産に寄せ木細工の箱をくれた。父にしては珍しい。嬉しくて机に飾る。説明書はなくした。開け方が分からない。だから開けたことはない。
「母さんの形見」父が箱を指して言う。そういえば主張前に家を出たきり帰ってこない。
箱を振ってみる。かたかた音がする。
開けたことはない。 https://t.co/fmwTzWzWzQ

#呟怖
あの人を庭に埋めた。
仕方がなかった。私から逃げるんだもの。
上から小さなバラを植えた。姿が見えないのは寂しいから。
赤い花が咲いた。血のような。あの人の気配を感じた。
けど、一週間くらいで白く変わった。
どうして?寂しい。きっと、栄養が足りないんだ。
また、探してこなくちゃ。 https://t.co/UgCvFL8c5m

@BnI7w3SiFaljDlD #呟怖
「グラタン焼けたよ」
妻の声がした。チーズの焼けるにおい。机の上に、皿が置かれる。白い。
「これ…?」
「ホワイトソースから作った。」
「ホワイトソース、何からできてるか知ってる?」
「白…ソース?」
フォークを刺してみる。持ち上げる。ずるり。白い玉が出てきた。目玉のような。

#呟怖
「緑がキレイね!」
森。母親と息子と思われる二人連れ。母親らしい老女が大きな声を出した。
見上げる。本当に。緑がキレイだ。
「違うよ母さん」息子が訂正する。
「これは赤だよ。紅葉してるんだ。緑なんてどこにもないよ。」
驚く。息子が優しげに母親の手をひく。森の中に消えて行った。 https://t.co/jQOoSSQmMV

#呟怖
ある屋敷の話だ。息子が婚約者を連れてきた。綺麗な女だった。けれど貧しい育ちだった。
会話の途中で女が笑う。けらけら。
品がない。所詮育ちと父親が呟いた。破談だ。
その後女がどうなったか知らない。けれど時々けらけら声が聞こえる。笑い声ではない。泣き声だと、家の者は知っている。 https://t.co/6TuikGdZgt

#呟怖
「呪われた肖像画…?描かれた方が亡くなったとか?」
家主に聞きながら、壁の絵画にかけられた布を剥がす。買い取るからには確認しなければ。
「いえ、別に…。ただ、絵を見ると、見た人間も同じ顔になるとか。」
布の下には火傷で半分崩れた女の顔があった。振り返る。家主の悲鳴が響いた。 https://t.co/fFXuLTUbpG

#呟怖
久しぶりにあの人に会う。
突然の別れだった。仕方がない。
再会するなら少しでも綺麗でいたい。
化粧品売り場に行く。最近は肌にあった化粧品が見つからない。口紅。こんなに色々。でも、どれも私の肌色には。
青く、黒ずんでいて、崩れ落ちそうな。
49日め。戻ってきた。会いたい。あの人に。 https://t.co/fUVhYQB6hc

#呟怖
「いつもの、赤い、あの女」
カウンター席で呟くとふわりと甘い匂い香りがして彼女がやってくる。
とびきりの美人という噂だ。見た者はいない。正確には、見て、生きて帰ってきた者はいない。
呼んだら、決して目を合わせてはいけない。首筋に息がかかっても、亡者の冷たい指が頬を撫でても。 https://t.co/nidQ0o6D7T

#呟怖
「はい」
マスターがクリームソーダを運んできた。
「いきがいいよ。」
「いき?」
「うん。昨日、夜氷作ろうとしたら、厨房にさ、出たんだ。幽霊。怖くて隠れたら開けっぱなしの冷凍庫のぞいてんの。後ろからつきとばして扉しめて、朝になったらそれ」
ソーダの上のアイスクリームを指差した。 https://t.co/yc7HctWUMf

#呟怖
番頭の息子は自惚れていた。「切れぬ物などない」そう豪語していた。実際滅法強かった。優秀な家臣。戦国の世なら。
『謀反の疑い有り』
外文が出た。屋敷が取り囲まれた。全員切った。
切腹。「全て切った。」呟いて空を見た。満月。
それからだ。満月の晩に侍の幽霊がでる。刃を月に構えて。 https://t.co/VqCCGcWmBC

#呟怖
染み、だと思う。
人の形に似ている、と言い出したのは地元の高校生で、あまりに騒ぐので役所が白く塗り込めた。
一か月後、また黒い影が浮かび上がった。今度はくっきりと、壁を叩く人のような。
染みのはずだ。
役所がまた白く塗る。
また浮かび上がる、一週間なかった。
染みのはずなんだ。 https://t.co/ZISm4b6svG

#呟怖
辞表出してきた。嫌なこと多くて。
帰るのも嫌であてもなく電車に乗る。
俺、たぶん泣いてる。誰にも見られたくない。
何も考えず、来た電車に乗る。誰もいない。ほっとする。
次の駅を通り過ぎた。特急?駅員を探す。いない。
外を見る。昼間なのに暗い。浮いた。嘘だろ。誰か誰か誰か誰か。 https://t.co/wZxxTqnPSc

#呟怖
怪談ですか?
いや、笑ってすいません。つい。
タクシーの運転手が全員怖い体験をしている訳じゃありませんよ。
墓場で乗ってくる客とかね。まだ乗せたことないです。
でもこの前、バックミラーにね、ちょこっと映ったことあったかな。無視してバックしたら消えましたけど。どん、て車揺れて。 https://t.co/3TzRSxXVK9

#呟怖
あなたの大きな手が好きなの。
日焼けしてかさついた肌も。
ちょっと節くれだった指も。
小指の深爪も。
元気のない時は頭を撫でてもらう。
安心する。
あなたの右手が好き。大好き。
だから嫌われてもいいの。
喧嘩も気にしてない。許してあげる。
右手、腕ごと、ちゃんと鞄に入れたから。 https://t.co/MKvo4YShHZ

#呟怖
「入りたい」
友人が呟いた。駐車場の空洞ブロックを見ていた。地下鉄にのり、別れる。
友人宅から電話がかかってきた。帰宅してないという。嫌な予感がして駐車場に行く。空洞ブロック。中を覗く。友人が詰まっていた。
声が出た。引っ張る。私が入ろうと思ってたのに。寄越せ寄越せ寄越せ。 https://t.co/FlFGY1kfHN

#呟怖
港町の高校が廃校になった。漁村は寂れる一方だ。最後の卒業生が門をくぐり、桜がそれを見送った。
校舎が海風で荒廃する。桜の木も放置され枯れてしまった。
春が来ると桜が咲いた。皆驚いた。みるとやはり枯れている。幽霊?と誰かが言って、それでおしまいになった。魂の名残が散っていた。 https://t.co/mFdECKM4Iu

#呟怖
顆粒だしの味噌汁は不味い
酸っぱい糠漬けは不味い
夫が朝食に「美味しい」といったことはない
「不味い」と食べないことはあっても
それでも朝食を作る
毎朝毎朝
久しぶりに帰った娘が
「父さんもういないよ」
と困った様に言った。 
そうだっけ
気づかなかった
いなくても、同じだから https://t.co/84nOIrqJpN

#呟怖
山で道に迷う。
レンガのトンネルがあった。
興味本位で通り抜けることにする。
抜けると、ガス燈、馬車、山高帽子。こりゃまずいと中に戻る。
またトンネルを抜ける。籠、馬、丁髷。
引き返す。抜ける。牛車、烏帽子、十二単衣。
どうしよう。ここで妥協しようか、また戻ろうか。 https://t.co/qt5ZIOVgQ6

#呟怖
取り壊し…そうですか。ちょっと待ってはもらえませんか。あれ、オバケ鉄塔って私達は呼んでいて、いや、でるわけじゃなくて。何か、遠くで亡くなって幽霊になった人がね、まずあれを目印に戻るんだそうですよ。遠くでも目立つから。その、母に聞いたんです。旅行中に事故で亡くなったので…。 https://t.co/5HFbA5VB3B

#呟怖「川から流れてくる桃は全部確保だ!」俺は警官たちに叫んだ。赤子が入っているかもしれない。可能性がある以上は放置できない。逃げた容疑者を追いかける。今度は竹藪。一節が光る竹が無数に。何という非情な。「割るんだ。慎重に。」警官たちに言う。がさりと音がした。振り向くと無数の熊が。 https://t.co/WYi76G1l7F

#呟怖
「赤ずきんとアリス、どっちになりたい?」
「なるんだったらアリスかな。」
「鏡と地下はどっち好き?」
「地下が普通のやつだよね。地下。」
「わかった。監禁しといて何だけど、都合、悪くなっちゃった。希望だけ聞いてあげようと思って。海に溺れるのと首を刎ねられるの、どっちにする?」 https://t.co/52L7msGrXS

#呟怖
大学に「紙袋」と呼ばれている子がいて、要するにいつも紙袋を被っていた。
喋ると普通の子でたまに会う。
「今日は湿気で」「シワができちゃって」「紙の張りが良くない」
身嗜みにも気を使うらしい。
ある日「忘れてきちゃって」と言った。
何を?と聞くと紙袋を取った。下に顔は無かった。 https://t.co/0KhsaWHvCP

#呟怖
山道で道に迷う。朽ちた看板が落ちているのを見つけた。「注意!吸い込まれます」と書いてある。脇道があり歩く。開けた所に出た。成る程景色が美しい。吸い込まれそう。足元に線路が見えて、人が飛び出し、電車に轢かれた。驚く。降りる。線路。何もない。上に人影が見えた。電車の音がした。 https://t.co/0qhFfDZwSK

#呟怖
私は人の顔の区別がつかない。誰が誰に似てるとか、誰が美しく誰が醜いとか。
帰りの電車で乗客を眺める。りんご、カメラ、猫。確かに顔に違いはある。でも美醜って何だ。皆おかしなことを言う。かぼちゃ、洗濯機、アルパカ。帰宅して鏡を見る。私だけ、見たことのないものの顔をしている。 https://t.co/yJpMIKeloe

#呟怖
「思うけど、夏場、何であんなにあぶがたかるんだろう。どうにかならないもんなの。蝿より大きくて怖いしさ、虫除け効く?」
「効くと思うけど。」
「今度いいの探そう。薬局にあるよね。」
「多分。突然どうしたの?」
「え?その写真、共同墓地でしょ、墓石…。あ。違うか。」 https://t.co/jgxXzMNaxJ

#呟怖
山ん中にタイヤが一個捨てられるとな、ああいいんだと思ってまた誰かが捨てて、あっという間にゴミの山ができる、みたいなことあるだろ。あそこのな、貯水槽も、誰かが死体をな、捨てたらしいんだ。ああいいんだってなってな、あの、ほら底のほうのもやもやしたの。あれはな、全部人の髪…。 https://t.co/VDOf2wWpXR

#呟怖
ちりりちりりと鈴が鳴る。なるべく涼やかに鳴る鈴をと特別に拵えた簪だ。歩く時も振り向く時も頬杖つく時もちりりちりり。
恋しい恋しい恨む恨むお前もお前も。鈴の音が死んだアイツの声をかき消してくれる。でも決めた。スラリと簪を髪からぬく。おいで。あたしも行くことにしたよ。おいで。 https://t.co/NygIJbqHPZ

#呟怖
竹が生えてる。竹、竹、竹が。
歩いても歩いても竹林を抜けられない。湿った竹の葉を踏む。静まり返ってる。とぎどき遠くにコンコンと、竹同士がぶつかる音がする。
また、ここだ。
ナタの刺さったあいつの死体。俺を、逃がさない気か。また歩き出す。ここは牢獄だ。竹、竹、竹が生えてる。 https://t.co/6RDsiv8GCa

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