晩秋の晴れた午後、街を歩いていると、乾いた空気と風のせいか、香水の匂いがやけに鼻についた。
どこへ行っても残り香がつき纏う。同じ匂いだ。彷徨うほどに匂いは強くなる。腐りかけの花の放つ芳香のような。根源に近づいている。
7年後。
産まれた娘を抱いた途端、あの日の甘い目眩がした。
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