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介護士のツダさんから聞いた話だ。
夜勤中巡回していた彼女が浴室の前を通りすぎたら、ちらりと室内が見えた。ぼんやりと仄明るく、利用者を載せて洗う青いストレッチャーに黄ばんでブクブク膨れた人間が横たわっていた。
すぐ引き返したが、ストレッチャーはなくタイルも乾いていたという。
#呟怖

斎藤さんは首吊り死体を見たことがある。裏山で犬を散歩させていたら、犬が茂みに向かって猛烈に吠え出した。目をやると、木の枝にぶら下がった男の人がゆっくり揺れていた。
その場で警察を呼んだ。
やってきた警官は、現場を見て、
「ああ、またここか」とボソッと呟いたそうだ。

#呟怖

「家の中に知らない人がいるのよ」
受話器から怯えた声が聴こえてくる。 暗い廊下で、大丈夫よ母さん、と相槌を打ちながら、じっと耳を傾ける。上ずっていた声がようやく鎮まって、安堵の笑いに変わり、会話は終わる。受話器を置き、水を飲む。仏間にある母の遺影に手を合わせ、寝室へ戻る。#呟怖

張くんは子どもの時一度だけ鬼(亡霊)を見たことがあるといいます。月のきれいな夜、自宅の門前にうずくまる人がいたので声をかけると去年死んだ隣の娘さんで、「ひもじいひもじい」と言いながら位牌をばりぼり齧ってて、驚く彼の目の前で夜に溶けて消えたそうです。彼女の死因は自殺でした。 #呟怖

誤読して「シュラフにくるまって震えながら眠る生き残りの口に黙々とビスケットを詰め込んでいる凍死者」を想像しちゃいました。そんなの見たら、気も狂いますなー……なーんて。たはは。#呟怖

(ザザー)母さん消さないで、ライオンが来る。
――こわい本なんか読むからよ(ザザ)
ドアの向こう(ザー)
――いないわよ(ザー)
お願い消されないで。
――ライオンは母さんが檻に(ザッ)

……おやすみ(ザザザー)

男の低い声で録音は終わる。
母子はまだ見つかっていない。#呟怖

サバンナに点々とちらばるライオンやシマウマの死体。どれもこれもカラカラに干からびている。――日差しにさらされたせいだろうか。
運転席のガイドが慌てた様子で前方を指さした。
色とりどりの蝶の群れが、竜巻と見まがう巨大な渦になり迫ってくる。
#呟怖

棺の中の父が笑ったように見えた、次の瞬間だった。
口と鼻から黒い水が溢れて、あたりが磯臭さで包まれたかと思うと、右眼から、もぞりと毛むくじゃらの脚が二本のぞいた。悲鳴が上がり、腰が抜けて動けずにいる私の後ろで「もうお終いだ、海が来たんだ」と叔母が金切り声を上げた。
#呟怖

#呟怖
曾祖父が子供の頃、現在魚河岸のある辺りはまだ浜辺で、ある日そこに巨大な鯨が打ち上げられたそうだ。腹がぴくぴく動いているのに漁師の一人が気づき割いたところ、中から人の赤子が現れ、まるで大人のような口調で、大勢死ぬ、と告げ息絶えたという。太平洋戦争の起こる少し前の話である。

#呟怖
スミちゃんの会社では、社員が病気でばたばた倒れたり、飛び降りしに人が集まってきたり悪い事ばかり起きます。拝み屋さんが「除霊できない。元々いたものが怒ってる、お祓いで刺激したら更に酷くなる」と断ったそこで彼女が働き続ける理由は「近所においしいカレー屋があるから」だそうです。

#呟怖
はじめてネットオークションにトライって、あちゃーやってもうたー、よく見たらアイテム名があたしの名前に、訂正しなきゃ、
〈――ポーン〉
通知が届いた。
〈おめでとうございます、500万円で落札されました〉
ガチャ、玄関の開く気配がして、大勢の足音が階段を駆け上がってきた。

#呟怖
死の間際、人はお迎えを見るといいます。先日逝った母がそうでした。兄のさとるさんの気配がする、病室の入り口まで来てる、と何度も繰り返していました。

お棺の中で母は笑っていました。
――猿みたいに顔をくしゃくしゃにして。
迎えに来たのは、本当にさとるさんだったんでしょうか。

#呟怖
現像から戻った写真に妙なものが混じっていた。この家を庭から撮ったらしい。畳敷きの居間に立ってこちらを見ている三人の男。しかし誰の顔にも心当たりがない。祖母に見せたところこれは近所の人だと目を丸くした。ただし三人とも、もう何十年も前に亡くなっていた。家が建つよりも前に。

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