呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

耳の中で響く声がする
あの日の君の断末魔は、今でも耳の中にこびりついて離れない
君の口と声帯が耳の中にあるみたいに
不意に大きな声で叫び出す

やめてやめてもういいでしょうちがうのごかいよたすけてころさないで

あの日から
君を殺したあの日から
君は僕の耳の中で叫び続ける
#呟怖

君が恋人になってから、どれくらい経ったかな
今年もバレンタインにチョコレートを送ってくれる君が愛おしい
別にチョコレートが好きなわけではないけど、君が作ってくれるなら何でも美味しく食べられる

でも、そろそろ僕を信じて欲しいな
爪や血液や髪の毛を入れなくても、僕は君が好きなのに
#呟怖

ある夜、何かコソコソと囁き声が聞こえた
どこから聞こえるのかと部屋を探してみるも、それらしい原因はわからない
布団に入るとやはり聞こえる

枕から聞こえるように思う

微かな囁きを聞き取るために枕に耳を押し当てると歌だとわかった

「おやすみおやすみ脳の髄。寝た間に啜ろう脳の髄」
#呟怖

桜も葉桜が多くなってきた頃、花びらの絨毯は少しずつ薄汚く沈んでいく
そんなのを眺めるのが好きだ
僕はこの時期、桜の木の下に宝物を埋める
月の夜に掘り返してはゆっくり朽ちゆくソレを眺めて、なんとなく安心する
生きているものはいずれ死ぬし、朽ちて醜く、薄汚くなる
最愛の人だってそう

#呟怖 https://t.co/ahg1RXW2IS

目が覚めたら世界が闇に沈んでいた
世界の雑踏だけが満ちていて、自分がどういう状況に置かれているのかはわからない
横たわっているところは凸凹としていて、アスファルトのようだ
埃っぽい臭いがする
記憶を辿っても、最後は家を出る所で途切れている
その時、悲鳴が聞こえた

人が死んでます

#呟怖

私の素敵なお洋服
真っ赤なフリルのお洋服
真珠の飾りの可愛いお洋服
私の白い肌と黒い髪に合うお洋服

真っ白だったのにな
真っ白だったのにな

お前に刺されて赤くなっちゃった
お前に刺されて黒くなっちゃった
お前も赤くしたげるね
お前も黒くしたげるね

楽しいね
楽しいね
#呟怖

仕事に疲れ果てて帰宅すると、時折暗い部屋の片隅で何かが動いているように思う
疲れから来る虚像なのだろう
明かりをつければ、いつもと同じ殺風景な部屋の角でしかない

はずだった

部屋の片隅には白っぽい布切れを纏った人型の何かがいた
歪に伸びた頭部の無数の目がこちらを見ている
#呟怖

美味しいものを美味しく食べる
それだけだった
それしかなかった
だから食べ続けた
それでも満たされることがなかった
食べたいと思うものが、人だったのだ
倫理の壁は越えたくなかった
越えたくなかったのだが、あるとき越えてしまった
それから何年経ったろう
ゆっくりゆっくり消化をしている
#呟怖

後ろに何かいると気付いたのは、本当に偶然だ
私が靴紐を直そうと少し止まったときだった
僅かに足音がした
今まで私の歩調と同じスピードで足音を殺してついてきた何かが、後ろにいる
誰か、ではない
何か
ちらりと見えたものは、明らかに人ではない
気付かぬふりをすべきか
振り向くべきか
#呟怖

本当に正しいか?

頭の中で声がする

正しいか正しくないかは僕が決めること

頭の中の声に返す

他者が絡んでいる時点で、お前だけの正義は破綻する

わかってるよ

わかってないから、そうするのだろう?

わかっててやるんだよ

目の前に転がる君が問いかける

私を殺した貴方は正しい?
#呟怖

初日の出を拝んだ後にしこたま酒を飲んで、初日の入りは逃してしまった
寝正月だ
とは言え、友人と久しぶりに話しながら飲んだ
直接じゃないにしても気分が良い
布団の中でゴロリと寝返りを打つと、誰かがいるような感触がした
「…よぉ久しぶり」
夢の続きか、昔殺したアイツが布団にいる
#呟怖

指切りげんまん嘘付いたら針千本飲ます
指切りしても貴方は来なかった
貴方は私を置いて誰かといなくなろうとした
だから、だから
針を千本も用意できなかったのだけど、できる限りかき集めてきたの
私の拳は一万回も貴方を殴り続けることはできないと思うのだけど、拳の限界まで殴ってあげる #呟怖

君がいないならそれでいい
逃げたいのなら逃げればいい
僕はいつだってここにいるし、いつだって代わってあげる
ブランコを待つ子供みたいに
僕の方が年上だから譲ってあげる
痛いことも嫌な事も代わってあげる
だって僕はその為に生まれたのだから

別の君が暴れだす前に、さあお逃げなさい #呟怖

死にたいなんて口に出すのも面倒だ
布団の中から暗闇に沈んでいく部屋の角を眺めて、ジッとしている
思考は無限に解放をなぞるのに、どう足掻いても体は動いてくれない
死にたいなぁ…
そんな僕の手を、布団の外から誰かがとった
導かれるままベランダに出ると月に照らされたのは母さんの顔 #呟怖

通学路にある謎の看板
随分と劣化して内容はわからない

帰りが遅くなったある日、看板の前に何かがいた
私の前を歩いている人はどうするのだろうかと眺めていた時、目にゴミが入った
一瞬だったが目を開くと、人も何かも消えていたのだ

翌日、看板が新しくなっていた
瞬きをさせるな
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1266008780438814722 

建物がコロコロ変わる場所がある
僕はその理由がわかっている
まさにさっき、僕はそこに女の子が立っているのを見た
邪な物を感じた僕は手持ちの塩と、物理攻撃が効かないと思いつつもハンマーで応戦した
まるで人のように倒せた
僕にこんな力があったなんて
これで、あの土地も浄化されただろう
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1266021417125986307 

近所の自動販売機
古くて、所々錆も浮いているが現役だ
ここでしか売っていないサイダーを買って飲むのがなんとなく気に入ってる
この自動販売機には噂があった
決まった時間に出てくるサイダーには薬が混じっていて中毒になるというのだ
バカな話だ
僕は20年も毎日このサイダーを飲んでいるのに
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1267151158138658816 

廃墟と化した団地に今もこの看板がある
確かに昼間は子供が広場で遊んでいるから外さないのかもしれない
だが、ここは車が通れるほど広くないし、そのまま急階段が目の前にあるだけなのだ
形式上なのかな、と団地の前を通りがかると子供が飛び出してきた
避けようと踏み込んだ先は
きゅうかいだ
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1267744355361546246 

子供の頃、友人と森に探検に行った
他愛もない話をしながら進んでいたが、急に友人の口数が減った
どうしたのかと友人を振り向くと両手に小さな花を摘んでいる
目をグルグルと動かして
キノコが離れない…
と数回呟いて倒れた
あのあとどうなったか覚えていない
ただ、その友人は亡くなっている
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1267557492369747970 

こんなに美味しい肉を食べるのはいつぶりだろう
倹約しながらの二人暮らしの思い出に浸りながら、肉厚のレアステーキを頬張る
ハンバーグにステーキ、野菜と一緒に煮込んだり、作っても作っても追いつかない
腐る前に食べ切りたいな
あなたもそう思うでしょ?
浮気性の彼は皿の上で笑う
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1265575298285932545 

記憶が何かに食い荒らされるように失われていく
虫食いの記憶の断片は、大切なものだったのだろうという想像しか残らず、どんな思い出だったのかもわからぬまま
失くした記憶を求めてあがけど、いつしかその断片も消える
大切な人の顔を思い出せない

時の流れとは恐ろしいと思いませんか?
#呟怖

逃げ逃げ、下向き
少女の視野は
下を見すぎて靴ばかり
君を追い詰める靴ばかり
耳に響くは罵倒ばかり
逃げ逃げ、耳に甘い声
こちらにおいでと呼んでいる
誰かは知らない、足がない
逃げ逃げ、心地の良い声は
こちらにお逃げなさいと言う
逃げ逃げ、ガクンとちゅうぶらりん
ぶらり絡んだ蜘蛛の糸
#呟怖 https://twitter.com/str_reo8/status/1199248187438952448 

空腹が止まらない
食べても食べても満たされない
それは心なのか胃袋なのか
そんな判断も分からなくなった
この胃袋に貴方を詰め込んだら私は満たされるだろうか
癒されない飢えを、どうしたら
この無限に広がる空腹を貴方は満たしてくれるんじゃないか

そう思った時、皿の上の貴方と目があった
#呟怖 https://twitter.com/molmol299/status/1191581768463159297 

最初は小さな刺だった
あの子は可愛い
お友達もたくさんいる
そういう努力を怠ったのは自分
だから仕方ない
そう思っていたはずだった
いつからか妬ましいと明確に思ってしまった
私の方が努力してる
私の方が持っていない分だけ、もっと
膨れ上がった気持ちはいつか彼女を飲み込んで殺した
#呟怖 https://twitter.com/molmol299/status/1191581768463159297 

怠い怠い
何もしたくない
食事をするのも億劫だ
でも腹は減るから一日一食
動くのも怠い
会話をするのも怠い
そのうち気付いた
生きているのが怠い
しかし、死ぬのも怠いときた
ただ緩やかにこの薄汚れた寝床の中で目を覚さないことを祈りながら眠る日々
これが私の地獄だ
#呟怖 https://twitter.com/molmol299/status/1191581768463159297 

むせ返るほどの金木犀の匂い
金の絨毯の先は対照的に青ざめた森が広がってる
冷たい風が頬を撫でた時、にわかに胸の奥底がざわめいた
忘れ去った記憶が呼び起こされそうな、感情の塊をぶつけられたような痛み
金木犀の絨毯の上で立ち尽くし、青ざめた森を見据える
お前に殺された日を思い出した
#呟怖 https://twitter.com/nomunomutayuma/status/1189351169451347970 

兄から久しぶりにLINEが来た
「彼女と旅行中!今度母さんに紹介する前に一回会ってくれないか?女同士だし、仲良くしてくれると助かる」
そんなメッセージと共に彼女とのツーショット写真が添付されていた
背中に冷たい汗が伝う
その時インターホンが鳴った
ドアを叩く音
そしてくぐもった兄の声
#呟怖 https://twitter.com/souichis2/status/1126859900246618112 

雨が降ってきた
雨の夜は、雨降りおばけが出るんだよ
知らない?下ばかり向いているからじゃないかな
身の丈3メートルほどで、重い頭をうな垂れたソレは雨の夜に浮かび上がる
うっかりぶつかると大きな口で丸呑みにされちゃうんだ
うな垂れた頭は窓から部屋を覗くんだ
細く開いた大きな目で
#呟怖 https://twitter.com/noberuko/status/1109108278863101952 

その流し目の先に私はいない
独占したいその視線は私のものじゃない
私の方がずっと見ているのに
私の方が愛しているのに
その瞳を縁取るまつげの先まで私が独占したかった
あの子よりもずっと見られたかった

だから、そうした

肉体をなくしても、その流し目の先に私はいない
#呟怖 https://twitter.com/chai_chanko/status/1079047802334760960 

私に関わらないでと彼女は言う
お高くとまった女だとみんなが言う
僕は彼女が人を避けている理由が彼女の無表情の後ろに見える
それが何者なのかはわからないけれど、それが理由なのだと思う
窪んだ眼窩に宿る光は彼女の周りの人間を見定めている

素晴らしいと思った

これで死ねると思った
#呟怖 https://twitter.com/magma_maniac/status/1025918544901419008 

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