呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖

ここはどこ
静かだけど静かすぎる
声が出ない
目を動かしても
天井しか見えない
手が、足が、体が動かない

「では使える臓器は全て…」
「残ったのは眼球ひとつと脳とそれを繋ぐ神経か」
「今頃保存液の中で幻肢痛でも起こしてるかもな」

あたしの体どうなってるの
お願い…誰か…助けて… https://t.co/e76pLEMYxs

#呟怖

駅前の広場を横切るとき、耳にする鳩の声
その声に時折人の笑い声が混じる
それは行方がわからなくなった先輩の声に似ている

くくっ くくっ くすくす
くくっ くすくす くくっ

俺もいつか
何もかもが嫌になったら鳩になろう
そうして疲れた顔をした奴らを笑ってやるんだ https://t.co/2JrNZTdR33

#呟怖

いつの間にか道端に縁台がひとつ、ぽんとあるんよ
暑いし休もか言うてそれに座ったら向こうから舞妓はんが一人来はる
顔を見たらうちにそっくり
違うんは口にさした紅が血ぃなんよ
口の端から血ぃがつうーっと
こんなふうにやね
いや、どないしたん
泣かんでもよろし
ほら笑てぇな
ほぉらほぉら https://t.co/oRbLzqx3j2

#呟怖

川辺の草むらで遊んでいた子供たちが何かに足を咬まれたと騒いでいる。
「捕まえた!」
一人が何かを手に立ち上がったがすぐさま悲鳴をあげ、それを川に放り投げた。すると草むらが一斉に動き出し、音を立てて川へと飛び込んでいった。
全て、枯れ草色の髪を生やした生首だった。 https://t.co/YZhQslvTjK

#呟怖

窓の向こうに見える赤く染まった地面。
窓の向こうから聞こえる弱々しい声。
初めて目にして以来、毎年のこの日はどれほど晴れていようと雨戸を閉めたまま庭を見ずに過ごす。

無理心中の一部始終など誰が見たいものか。
もつれ合う男女の幽霊の嗚咽など誰が聞きたいものか。 https://t.co/MqepqNm3P1

#呟怖

俯いた視界に入るのは前を行く人たちの足、横にいる人たちの影。顔を上げると周りには誰もおらず、私ひとりがここにいる。また俯くと人のざわめきが蘇る。
これは通い続けた人たちの想いか、それとも駅の記憶か。
階段を上がり改札機を抜ける。
まだ眠っている街の空気に息が白くなった。

#呟怖

風が舞い上げた路上の砂埃の中に何かが見えた。
人の、女の顔だった。
美しい顔立ちをしたそれが私を見上げ微笑んでいる。
風が止み、砂埃が散ると共にそれは消えた。
私は口に入った砂を飲み込んだ。

#呟怖

ネオン看板からするとこの飲み屋の名は「電車に注意」らしい。
扉を開けた途端、鼻先すれすれを電車が通った。
「いらっしゃい、初めて見る顔ね」
闇の奥から声がした。
「轢かれずに済んだわね。あんた、今夜から常連の仲間入りよ」
沢山の蝋燭が灯り、店内に妖たちの姿が浮かび上がった。 https://t.co/wgTbvNtf2x

#呟怖

花なんか別に好きじゃなかった。

娘は誘拐され、殺され、ここに埋められていた。
「茸の研究って面白いの?花も咲かないのに」
娘の口癖だった。

その場所に今、冬虫夏草に似た茸が生えている。
どれもみな笠の部分が咲き綻ぶ花のような形をしている。

あんまり綺麗で、目頭が熱くなった。 https://t.co/tfUXIyNGXE

#呟怖

美しく咲かせるために一つの蕾を残して他は摘み取る「摘蕾(てきらい)」。選ばれた蕾は私。摘み取られた姉はどこへ行ってしまったのか。父も母も笑うだけで答えてはくれなかった。

無縁仏の墓の前に咲きかけの花が一輪落ちていた。拾おうとした途端、花は姉の顔に変わり、静かに散った。 https://t.co/uz8bDuWb9B

#呟怖

草を掻き分けて進むと墓が現れた。墓石のそばに生える草の穂の芒はどれも黒い。土に半分埋もれた頭蓋骨が根元に幾つもあるから、きっとこの芒は髪の毛なんだろう。
手折ってみようかと茎に手を伸ばした時、風が強く吹いた。
ひぃぃぃ
いやぁぁ
草が擦れあう音の中に、確かに悲鳴を聞いた。 https://t.co/zYOhgR6lJD

#呟怖

そういえば心霊スポットに行ったあと行方不明になった奴の話ってあるけど、そいつら出口探してずっと歩き続けてんだろうな。俺も今そんな感じ。 https://t.co/H9L7AyXpAl

#呟怖

毎年のこの季節、夜の並木道を撮影すると木々に白い光が宿る。「妖精が集まってくる」と人気の観光スポットだが実はあれは全てオーブ。ある墓場の土を根元に撒くことで起きるが誰が始めたのかは不明。観光客に取り憑くからか、光の数は日を追うごとに減るので追い土は欠かせない。 https://t.co/07022erGd7

#呟怖

男がブランコを揺らす度に膝に乗せた箱が微かに音を立てる。
「ずっと乗りたかったんだ、このブランコ」
隣りにいた少年が呟いた。
「ありがと、父さん」
少年はゆっくりと消えていった。
(病室の窓からいつも見てたもんな)
遺骨を抱きしめる男の横で、空っぽになったブランコが揺れていた。 https://t.co/UZ28n23v2J

#呟怖

白無垢に包まれた花嫁を乗せて人力車が走って行く。
その姿が見えなくなったところで見物人の誰かが呟いた。
「あんなたくさんの化けもんをくっつけて嫁入りか」
「透けてたけど、あれ全部男だったな」
地面には轍と、誰のものとも知れない足跡が無数に残っていた。 https://t.co/ZkW0QwKujQ

#呟怖

振り向くといま来たばかりの道が消えていた。
(面白半分に獣道に入るんじゃなかった)
農家の軒下に吊るされたあれは、玉葱と思ったあれは全部…
「どうしなすった」
後ろで声がした。

「よいしょっと」
鎌に付いた血を振り払うと老婆は首を掴んだ。
「骨は爺さんに抜いてもらおうかねえ」 https://t.co/Rjk5tz8Adr

#呟怖

夕暮れの街を人々が足早に行き交う。
家路を急ぐ者、目的の地に向かう者、そして

朝、いつものようにこの道を行き、
昼、突如帰らぬ人となり、
今、この逢魔が時の街に忽然と現れた彼のような者。

想いが薄れ、やがて消えるその時まで彼らは歩き続ける。 https://t.co/U0fqoP56B2

#呟怖

店に入るとコップが二つ出される。最初の頃は訳がわからずにいたが、葬式が済んだあの夜からと気付いたら怖くなくなった。
ビールを注ぎ、一つを向かいの席に置いた。
(親父。俺もとうとう父親になるんだ)
コトコトとコップが揺れた。

あれから一年。
出されるコップは一つだけ。 https://t.co/BFaK11SzQr

#呟怖

工事現場の衝立の向こうで声がする。
(見なかったことにしろとさ)
(もっと深くして埋め直せ)
交わされる言葉は何に対してなのか。
気になって隙間から覗こうと顔を近づけたその衝立が動き、中から伸びてきた手に腕を掴まれ口も塞がれた。

「おい、一人増えるけどいけるか?」 https://t.co/xTb7zT8YtG

#呟怖
側溝を覗き込んでいた烏がカアと鳴いて飛び去った。何かあるのかと見ると渇いた溝の底で丸い物が光っている。烏は光るものを好むらしい。ビー玉でも集めてるのか

なんだ?
頭が痛い
頬が熱い
何も
何も見えない

ずるりと抜けた二つの目玉が蓋の向こうに落ちていくのを見て烏が満足気に鳴いた。 https://t.co/YR2sNQ3JC8

#呟怖

電線の上を園児たちが一列になって歩いていく。

烏に突かれ一人また一人と声もなく落ちていく。

落ちた子らは鉄塔を登りまた列に加わっていく。

黄色い帽子と鞄を赤く染めて夕陽が沈んでいく。 https://t.co/PMYnEsrITG

#呟怖

この学校で教鞭をとっていたという老人とプールサイドに立った。
「泳ぐのが好きな子でした」
老人が呟いた。
「潜ってみんなが来るのを待ってた、ただそれだけだったのに」
水が抜かれたプールの底で仰向けになった少年の影が揺れている。
廃校に伴うプールの解体工事は未だ中断したままだ。 https://t.co/I3SnaWD7VD

#呟怖

山の階段を登っていく子供たち
遠足だろうか
先頭にいるのは女の子か
後ろ向きのまま滑るように登って行く

いや
違う
しまった
遅かった

登山道の入り口
地面に落ちた腐った縄の残骸
子供たちの姿が見えなくなってから新しい注連縄をつけた
あれがきっと神隠しの瞬間なのだろう https://t.co/OzzaoP3sI5

#呟怖

以前は田畑に入り込んで悪戯する奴らがいた。
でも今年、彼が現れてからは何の被害も無かった。ただ、畦道で倒れてたり譫言をくり返す奴がいたりと変わった事は多かった。
田圃の真ん中でくねくねと踊り続けていた彼は今どこにいるのだろう。
感謝の想いと共に幸せであれと祈るばかりだ。 https://t.co/4S8FUCC0Ie

@suika_sheep #呟怖 #返怖

百年前ここに埋めたという場所から生えた蔓草。
それを皆で刈り取り、より合わせて縄を作った。

真夜中の神事。
引き篭もりの青年を酒で潰し首に縄をかけ神木に吊るす。
祝詞が唱え終わった夜明け前、あの場所に埋められた。

村のためならと黙認した両親にとっても締め括りとなった。

#呟怖

障子の向こうが明るくなってきた。
待てよ?本当はまだ夜で、うっかり開けたら…。
よくあるパターンってやつだ。
『はやく』『こっちへ』
両親の声だ。
騙されるものか。
本当の朝が来るまで俺はここにいる。

白い部屋の中、横たわる青年に泣いて縋り付く男女。
その横で心電図が緩く波打つ。

#呟怖

無我夢中で走った。
あの火から少しでも遠くへ。

峠の夜道で提灯を携えて黙々と進む行列を見た。
ただならぬ気配に逃げようとした足が小枝を踏んだ。

ぱき

私に向けられる顔、顔、顔。
出鱈目な位置にある目、鼻、口。

どのくらい走ったのか。
振り向いた私に無数の火が覆い被さってきた。 https://t.co/qotNSLFiMK

#呟怖

「同じところをぐるぐる回っている気がする。これが螺旋階段だからか?いや、上っていけばきっと天国に着く筈だ。なにしろ天国だからな、そんな簡単に着くわけがない」
夢見る亡者たちは笑顔で上り続ける。

それは地獄のアトラクション。
端と端が繋がって輪になった螺旋階段。 https://t.co/y0MRbDgjsz

#呟怖

視線を感じる。

閉め忘れたドア、無造作に積まれたファイル、信号待ちの人と人との間。どこにでもある、ただの隙間から、何かが俺を見てる。

あまりの不気味さに耐えられず目を瞑った。
(気にしすぎか?そうだ、疲れてるんだ。今日はもう帰ろう)

わずかに開けた瞼の隙間から。
見てる。 https://t.co/eWgMZYzpYN

#呟怖

私?あちらの御屋敷に勤めております。お嬢様ですか?お美しくて気品溢れる、華のような…まあ、ご存じでしたか。ではあの事も?まさかお嬢様の体中に棘が生えるなんて、信じられます?悪い男が寄りつかないようにって旦那様が。酷いわよね、自分の娘に呪いをかけるなんて。おお怖い怖い。 https://t.co/jU6dOqfZll

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