呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
大きな水槽の中をぐるぐる回る魚たち。
アクリルガラスに手をついてぼんやり眺めていると、「美味しそうでしね」と声をかけられた。
「とってくるでしか?」重ねて聞く丸い愛想のいい瞳。
「共食いになるでしが、今は栄養をつけないと」
水槽の中の魔女が頼れと言っていた陸の魔物は此奴か。 https://t.co/4dnv7lChn8

#呟怖
お前だけは私の傍にいてねと父の葬儀で母が言う。
後ろから回された手は優しく左薬指に束縛の証。
娘の私がいても変わらず美しくたおやかな母。
…父が寵愛したのも解る。
母の歔泣する声を聞きながら、次に依存され反発し母を虐げ愉悦を与えねばならないのは私かと骨になる父を恨めしく思う。 https://t.co/CtGw0iCe1O

#呟怖
ハッピーハロウィン!お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ☆
仮装してるのに何で言うんだよ?ですって?
だって貴方、ただのコスプレじゃない。
今夜は魔物の為の夜。
紛れられなくなるから止めてよね。
…うふ。悪戯が過ぎて皮ごと剥いじゃった。
さて狩を続けましょ。
お馬鹿な獲物は沢山いるもの☆

#呟怖
この家の跡取りはお前だよ、と祖父が優しく告げる。
父が他所で弟を産ませたその日に。
男が必ず後を継ぐ、今はそういう時代じゃない。
祖母が代々当主夫人が身につける真珠の首飾りを私にあてて柔らかく笑む。
何も心配しなくていい、と。
嗚呼。
漸くこの家から逃げられると思ったのに。 https://t.co/cZBnzL2qCG

#呟怖
一時期、よく首を寝違えて翌朝が辛かった。
あの頃、夜中にそうっと首を捻ろうとする黒い手の夢をよく見ていた。
困っていたら『悪夢封じには刃物を枕の下に置いて寝ると良い』と聞きその通りにした晩、カッターで黒い手を切りつける夢を見た。
それ以来、夢にも寝違えにも悩まされなくなった。

#呟怖
何をしたらいいのか
判らなく
なった。
ぼうっと歩いていると
路地裏に迷い込んだ。
『迷子さんでしか?』
丸い露天商が袖を掴む。
『地に足をつけたいでしか?』
肯くと種を出され、買った。
今私は浴槽で体内に蔓延る植物の囁きを聞く。
飲んだ種は、根を張り消えそうな魂を確り掴み安心をくれる https://t.co/OPfQnnRhy5

#呟怖
…来るんじゃない。
トンネルの前で老婆が通せんぼ。
表情はよく判らない。
ただ曲がった腰と睨めつける目が印象に残る。
…漸く出て行けたんだ。
重ねて老婆が言う。
トンネルの奥で炎が揺らめく。
…責任を持って燃やしたから。
呻く声は私を虐待した両親の。
…早くお逃げ。
お婆ちゃん…! https://t.co/Zd5gEKbKjS

#呟怖
…そろそろハロウィンですね。
「なんかネタあるのかよ」
…怪しいお菓子とか如何です?
「ありがちだな」
…まぁそう言わずに。先程食べたパンプキンパイ、美味しかったでしょう?
「何仕込みやがった!?」
…毎回思うんですけど、貴方無効化するの早いんですよね…。
「だから何を食わせた!?」

#呟怖
ハロウィン用のお菓子を買おうと出かけたら、道を一本間違えたのか見知らぬ路地裏に迷い込んだ。
困っていると丸々とした露天商に『出口はあっちでし』と案内され『ついでにお菓子如何でしか?』と
巧いこと売りつけられた。
…この袋入り菓子…日が経つにつれて中で何か蠢くのだがどうしよう。

#呟怖
こっちへお入り…と手招きする姿が浮かぶ鳥居の並んだ奥の奥、逆さ鳥居が薄ら見える。
ずっと此処を避けていたのに代わりとばかりに我が子が事故に遭い、もう逃げられぬと観念した。
母が参って伸ばした寿命は期限付き。
これ以上伸ばす手段は逆縁だ…。
お祝いに頂いたこの命お返しに参ります。 https://t.co/dx2TipVMqC

#呟怖
鱗雲だ、お魚食べたい…と呟く人魚の横で『じゃあなんでお前は私を食べたんだ…』と薄れゆく意識の中で毒づきながら『ああ人魚の涙か不老不死の肉を得ようとして返り討ちにあったんだっけ』と後悔しつつ岩の上波の音を聞きながら生きる者と死ぬ者が連れだって空を眺めてボーッとする。 https://t.co/FHZopGWZkJ

#呟怖
母校の七不思議。トイレで用を足して手を洗い、気配を感じても鏡の中を覗き込んではいけない。
『見えたなら交代ね』
…と逆さ吊りになった女子生徒に引き摺りこまれるから。
昔、女装が趣味の男子生徒が秘密を暴かれその男子トイレで亡くなったらしい。
だが何故逆さ吊りなのかは不明である。 https://t.co/pgcdXV354g

#呟怖
ある晩生粋の野良を拾ってしまった。
さて如何したものかと悩むものもコレも縁だと腹を括る。
敵か味方かの区別しかない若造に器用にぴしゃりと肉球パンチだ。
無表情に無闇矢鱈と爪を出すモンじゃない。
哀しくなる。
世の中には奇特な人間も奇特な妖も多いのだと、雑種の俺が教えてやらねば。 https://t.co/m9BR2dRbmU

#呟怖
繰り返し見る悪夢に飛び起きて怯えていると、母が『大丈夫だよ』と宥めてくれたが安心できずに泣き喚き手を焼かせたのは『死神に連れて行かれる前に私が』と怖い鬼の顔で囁かれたからで長じてから知った己が愛人の子という事実に全て腑に落ち今や死神の顔となった正妻へ反撃の機会を覗っている。 https://t.co/KEuJEdXOEG

#呟怖
お楽になりたいのでしたら、捨てて下さらないと。
ほら、沢山抱え込まれて、遺品全部に貴方様の思念が宿り、梃子でも動かぬ状況が今なんですよ。
…価値の解らぬ子や孫に渡すのは嫌だ?
申し上げ辛いのですが廃棄が妥当な品ですよ。
そんなに驚かれずとも。
いい機会です、このまま上へどうぞ。 https://t.co/HraVK0WsBy

#呟怖
休憩も碌にとれぬまま、残業続きの日々。
帰宅して就寝しても忙殺されてる夢を見る。
ヤバいな。
でも精神科は抵抗が…と悩んでると妙な路地裏にいた。
「珈琲の木如何でし?」
愛嬌のある露天商に勧められるまま買ったソレは夢の中で『一緒に休みましょう』と仕事の虫を寝かしつけてくれる。

#呟怖
ポリ…ポリ…と怖い顔した魚の干物を囓りながら、とっておきの日本酒を煽りこんな地球最後の日も悪くないなぁと隕石が激突するという瞬間を待ち腹の中で酒に漬かった絶滅危惧種とされたW.R.S.Bがぴちぴちと跳ねて喜ぶ様を夢想して私もお前とおんなじだぁと献杯の挨拶をする。 https://t.co/GvcEzZb7Wn

#呟怖
…長年、尽くしてくれたから…。
唇をキュッと噛みしめて奥様が妾の私に亡き旦那様の遺髪を下さった。
嫉妬の焔が揺らめく奥様の瞳はお美しい。此は邪恋と言うのだろうか。私は頭を下げ遺髪を握りしめる。奥様が私の為に切った髪を。
幸せに浸る私を諫める様に旦那様の遺髪が蠢き、手首を叩く。 https://t.co/c9JsCldavV

#呟怖
懐かしの怪談掲示板で『ひとりかくれんぼ』の話を読んでしまった。歳月が経っても怖いよなぁと夜中に震えていると、アレ?前回読んだ時には俺、何してたっけ…?と自問する。怖いけど試して見るか!ってノリでやってみて…それで…。
『見ィつケたァ』
被ってた毛布を捲る小さな熊のぬいぐるみ。 https://t.co/3eee7ULPrT

#呟怖
そこにいるのは姫ではなく憂い顔の青年で何故今まで騙されていたのかと新たに怒りが湧く。だが彼は儚げな仮面を外し「此処までだな」と妖艶に笑い俺の首筋に噛みつき血を啜り始め「又私だけの騎士を探すさ」と赤い唇で嘯いた。
その時初めて俺は彼がこの上なく美しい化生なのだと気が付いた。 https://t.co/EMutuSptdy

#呟怖
姉は某ホラー映画のキャラの物真似が巧く、唐突に『見て』とやってくれ、迫真の演技に固唾をのんだ。
そんな姉が事故死し、故人を偲ぶ内に姉の恋人と距離が近くなり三周忌が終わったら結婚しようと言う話になった。
『本番開始ね』
事故の偽装がバレていたのだと知ったのは、式前日の夜からだ。 https://t.co/KoPwi44R3j

#呟怖
酒呑みてぇ…強めの酒。呑めば憂さが晴れる酒と考えながら歩いてるといつの間にか路地裏に迷い込んだ。
「このお酒なら今まで見た事のない景色が見れるでし」
丸っこくて人懐っこい怪しい露天商に真っ赤な瓶を薦められたのは覚えてる。
そして今。酒瓶の中で揺蕩いながら幸せな酒に浸かってる。

#呟怖
桜咲く頃に出会い向日葵を見ながら告白して彼岸花は毒花だけど食べられるという話で盛り上がり、冬も間近な今思い出の植物を皿に乗せ愛も憎しみも血肉にしてしまおうと貴方の料理が出てくるのを待っている。 https://t.co/luhDSSQvng

#呟怖
毛糸を巻き付けて作った小さなお守り人形に更に手編みのセーターを着せるという凝った贈り物を貰い、器用な彼だなぁと喜びながら鞄につけて持ち歩いていたのだが二人の仲に暗雲が立ちこめると同時に糸がほつれ始め私の体も段々と解れるように痩せ始めているのだが此は実は守護じゃなく呪いの…? https://t.co/QIieRmhjPt

#呟怖
ザク…と穴を掘る。
本当は可愛い悪戯のつもりだった。
浅い落とし穴に落っことして、他所の女と遊んだ罰よとケラケラ笑って許そうと。
なのに、落ち方が悪かった貴方の首は曲がってしまった。
一気に奈落の底まで通じてしまった落とし穴。
今私は罪を隠す為に穴を掘る。
深い落とし穴を。 https://t.co/qEBq0Mo8Ao

#呟怖
少女は刃を隠し持つ。
天使の微笑み一つで許される、己の武器をフル活用。
善良な大人程騙される。
『なんて良い子なんでしょう!』
笑みを深くし少女は内心舌を出す。
でも。
同族には嘘は通じない。
察しの良い問題児にも見抜かれる。
その時は後ろ手に隠した刃の出番。
大丈夫。
細工は流々。 https://t.co/XsTMMFAvC9

#呟怖
珍しい干物が手に入ったよ、肴に一つどう?と渡された袋には『わらすぼ』とあった。ハゼの仲間で有明にしかいないらしい。
しかし顔が怖い。
食べて大丈夫なのか。
逡巡していると『食わないなら食うぞ』と呟かれた。
慌てて放り投げると『わらすぼ』は窓から落ち泳ぐように道行く人間の腹に…。 https://t.co/XeJ9Qx1iKF

#呟怖
ふわりと体が浮いて、自分の体を見下ろす。
臨終に間に合った子供と孫が泣いてる。
愁嘆場ね。
…で宿六は何処よ。
バタン!と扉が開いて宿六の手には金木犀。
私の好きな花。
間に合わなかったと号泣して、ふわりと香る金木犀。
死んでも嗅覚て残るの?
本当に間の悪い男ね。
今でも愛してるわ。 https://t.co/SS3QRzgddi

#呟怖
後悔してる。
幼い頃、大人達が神妙にしている中、近くに成っていた柘榴を囓った。
祖父母が仰天し両親には叱られ意味が解らずポカンとしていると、白い彼岸花が揺れ『御免それは伯父さんのだ』と柔らかく囁かれた。
…墓地に植えられた柘榴。
以来、秋には亡き伯父が『食べる?』と私を揶揄う。 https://t.co/75tYcJysAY

#呟怖
もうそんな季節か。
墓地の近くの草叢に紅い彼岸花がすっくと立って咲いている。
陰気なのに派手で毒々しい紅は、昔酷い目に遭わされた悪女を思わせる。
辛くなり目を逸らすと白い彼岸花が目に入った。
じり…じり…と紅を囲むように咲く白は骨になった手にも見え。
『お前のせい』と風が吹く。 https://t.co/D5t8SDV7vU

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