呟怖.ORG | 呟怖

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#呟怖 #呟怖bot可 #返怖 可

のっぺらぼうの面でございます
お気をつけ下さい、被った者の顔を写し取ってしまいます
写し取られたが最後、その者が新たなのっぺらぼうに…
これを用いて目当ての者の顔を写し取る輩が後を絶ちませんで…
デスマスク制作に用いる者、悪事に用いる者、愛でる者と様々…

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これがソロモンの指輪でございますか
今も魔力はかつてのままに? 左様で…
失礼ながら、鉄の部分が大分すり減っておいでのようですな
悪鬼・悪霊を使役するには鉄の部分を使うとか
善霊を使役する真鍮の部分も使えればよいのですが、まことこの世はままならぬものですな

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歓声が遠くなる
白い打球がぐんぐん近づいてきたことは覚えている
気づくと観客席は空っぽ
一緒に来た家族もいない
照明灯まで消えた
参ったな、真っ暗だ
足元に用心しながらゲートに向かうと掃除の小母さんが「まだいたのかい? いい加減成仏しな」と塩を投げつけてきた

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霧の深い夜は様々なモノが紛れ込む
霧と共にドアを抜けてきた客が「石に封じられた水」を求めた
太古の時を秘めた水でなければ渇きを癒せないという
掌ほどの小瓶を差し出すと客は一息に飲み干し、霧に溶けた
代価を受け取り損ねたが、遠い霧笛に免じて許すこととしよう

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造り物のような女というのが第一印象だった
陶器のような肌は同じ人間とは思えなかった
何となく目が離せず、気づいた時には惹かれていた
アプローチして付き合って、大方のカップルと同様の手順を踏んで結婚した

今日、初めての子が生まれた
固い石の殻をまとって…https://twitter.com/kai_yoh/status/1120764277109866496 

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おや、いつぞや伊弉冉様の被巾(ひれ)をお求めになった…
用が済んだからお売りに?
左様でございますか
では、検分を

…随分と汚されましたな
桃の木に辿り着くまでに大立ち回りを?
それは難儀なことで…

この状態ですと対価には海幸彦様の釣り針が精一杯ですなあ

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「肌すべすべでいいよね。ニキビとか無縁でしょ?」
「まあ、できにくいかな」
「羨ましいー」

つるりとした肌は故郷の村に特有のもの
爪も硬い
髪が硬くてゴワつくのは玉に瑕だ

そして、私は血を流さない

だから、いつか帰ろうと思う
“子授けの洞”のある、あの村にhttps://twitter.com/kai_yoh/status/1117140397333991424 

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カンブリア紀の金属ボルトです
ああ、お気をつけを
微弱ながら放射線を発しております
いえ、遺伝子に影響を与える程強くは…ただ、長時間の取扱いは避けた方が宜しいでしょう
これをウミユリの化石だなどと…ほほほ…
まあ、造ったモノ達はウミユリそっくりでしたがね

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女の白い背中が蝋燭の灯を受けて揺らめく
荒い息遣いと上から滴る水音とが奇妙なリズムを生んだ
女の背が反り返り、大きな吐息をついて崩れ落ちる
濡れ光る石筍は生物のようだ

「…誰!?」

気づかれた
逃げる足を石筍が阻む
女の手が目に…

その村には盲の者が多いhttps://twitter.com/kai_yoh/status/1118952334061490176 

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恐竜土偶でございます
近年判明した恐竜とは体型が異なるため、ますます模造品との説が強まっているそうですな
それにしても、皆様なぜか目を反らしておられますが、これは恐竜ではないのです
恐竜から進化した二足歩行の生物…ヒトとの混血生物が遺した遺産なのですよ

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“子授けの洞”には一人で行くんだよ

悩む耳に吹き込んだのは風の囁きだったろうか

一面の石筍を懐中電灯が照らし出す
奥の暗がりに白く揺らめくものが見えた

なぜ灯りを向けてしまったのだろう

女の背中が灯りを跳ね返す
「石筍に祈る」とは…こういうことなのか…https://twitter.com/kai_yoh/status/1117140397333991424 

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不格好なガラス片でしょう
実は、この中には、かの大悪魔が…
ええ、千年の間、所在不明の…
神子との問答に破れたことを恥じて、御自ら引きこもられましたが、お気が済めばお出になることでしょう
如何です?
大悪魔の現世への帰還を早めるのもまた一興でございますよ

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“子授けの洞”ってのが、中で祈ると子を授かるんだって
何それ、浮気の隠れ蓑?
マジもんらしい。見に行ってみねえ? 肝試しにさ

何か不気味…
筍みてえな岩がボコボコ生えてっぞ
…何か聞こえる

 見 た な

洞の奥は地面が掘り返され、新たに黒土の山が二つ増えたhttps://twitter.com/kai_yoh/status/1117140397333991424 

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宵闇の訪いと共に灯を入れる
今夜は妙にモノ達が騒がしい
賓客の前触れならよいが
ちりん、とドアベルが鳴る

「…お客が来たら鳴らしておくれ」

不死者の牙ががちがちと音を立てる
夜の獣の爪がガリリと棚を引っ掻いた
ちりん、ドアベルが鳴る

「いらっしゃいまし」

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その村には“子授けの洞”があった
子を求める女はその洞に籠もり、祈りを捧げてきたという
洞は、足の踏み場にも事欠くほど夥しい石筍に埋め尽くされ、その内の一つを選んで祈願すると子を授かると云われていた
産まれた子は皆つるりとした、肌の奇麗なモノばかりという

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これはホーエンハイム様が愛用されたアゾット剣でございます
柄には賢者の石、刀身には悪魔が封じられていると云われております

悪魔は確かに封じられているか、と?

さて、今まで確認して参りませんでしたが……何と、とんだ木っ端悪魔だ

おや、お客様? お顔の色が

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どうしよう、どこに落としたんだろう
誰かに拾われてしまったのかな?
でも騒ぎにもなってないし…

「何かお探しですか」

振り向くと長い包みを抱えた初老の男性がいた
包みの上部からは見覚えのあるネイルの施された爪がはみ出している

「それ! 私の腕! 返して!」

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これはこれは、ようこそお出で下さいました
お気に召すものが見つかれば宜しいのですが
それは夜行く蜂鳥の羽音を集めた小瓶でございます
そちらはおたまじゃくしの眼を集めた蓋付鉢
それは大蝙蝠の鉤爪でございます
全てお買い上げに?
ありがとうございます、ジャンヌ様

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橙の夕焼けと闇色が混じり始めた空は、奇妙に不安を掻き立てる
視線を落として足を早めた
ああ、完全なものが羨ましい
この焦燥、この憤り、この嫉妬が消える日は来るのだろうか

ぶちっ

股関節から音がした
糸が切れたのだろう
最近、限界が早い
また脚を調達しなければ

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おや、地震
この国は地震が多くて困りものだ
ここには僅かな振動で解けてしまう、封印の脆い品も多いというのに
ああ、やはり抜け出したのか
さあさあ、石にお戻り
まだ然るべき世ではないのだよ
理に従わねば消してしまうよ
来たるべき世に備えて今はお眠り、ツァーリ

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妙に懐かしい景色だ
だが訪れた覚えはない
前世の記憶か?
そんなバカな
妄想を一笑に付してバス停に向かう
もう帰らなければ
何でこんな遠くに来たんだっけ
首を捻るが思い出せない
ああ、バスだ
最後にもう一度振り返って、理解した

そうか
ここに生まれ変わるのか…

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品揃えは怪しげなものばかり、なのに何故か最新式の炊飯器は置いてある…そんな店でございます
商品と波長の合う方が、辿り着くように来店されます
貴方様には、左様…セイレーンの声を封じた貝を
どんなものでも眠らずにはいられません
その殺意、見事成就させてみては?

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ガクン、と頭が落ちて目が覚めた
慌てて車窓を見ると、降車駅まであとわずか
危ない危ない、寝入って乗り過ごすところだった
やれやれと落ちた頭を拾って首に載せる
疲れたなあ、今週は長いなあ
それにしても人がいないな
ふと連結部を見ると車掌が青ざめた顔で走ってきた

#呟怖 #呟怖bot可 #返怖 可

おや、いたずらはいけないよ
ここにあるのは大事なものばかりーー

それにしては気前よく譲り渡しているって?

ものというのはね、手放して終わりではないのだよ
違う形で還ってくるものなのだ
お前のようにね

小鬼は水晶の義眼に逃げ込む
元通り眼窩に嵌めて封じこんだ

#呟怖 #呟怖bot可 #返怖 可

降りだした雨に舌打ちしてワイパーを動かす
ワイパーゴムが劣化したか、動く度にギギ、と鳴るのが鬱陶しい
おまけに

雨粒が消える一瞬に映り込む、何か
ワイパーの動きと共に歪んで消えていく

ギギ
また泣いた

うるさい、消えろ
お前をはねたのはもう3年も前なんだぞ

#呟怖 #呟怖bot可 #返怖 可

火焔土器の完品とは…結構なお品でございますな
それにしても見事な細工で
精緻な火焔、縄目に手捻りの文様
何より素晴らしいのは数千年を経て尚燃え盛る呪いの念…
それも、名もなき天才が呪ったのは自分自身だとは、何とも凄まじい
自殺に用いられた芸術品という訳ですな

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