呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。
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呟怖.ORGと参加についてふいに胸の中に郷愁の念が溢れた。繁華街の片隅の自動販売機。何の変哲もない風景なのに、なぜこれほど懐かしいのか。涙まで出てくる。
ゴトン
気がつくと私の身体は狭い横長の空間へと落下していた。誰かの大きな手に掴まれ、二本の指先で頭部がへし折られる。
それが、あなただったんです。
#呟怖
『その一家が越して来たのは、禍の家』
父の語りが闇の中に響く。今日は新居での最初の〈怪談会〉だ。父の自作怪談を、真っ暗な部屋で私と妹と猫が一緒に聴く我が家の恒例行事。
『禍の家は、心に潜む狂気を顕在化し増幅する』
父の声が、まるで別人のようで。
『生贄はまず猫。続いて娘たち』
#呟怖
真昼。幼児6人をカートに乗せた〈お散歩カー〉を押している優しそうな若い女性の保育士さんが
「くるうよ、くるうよ、このおさんぽがおわるまでに、みんなくるうよ、きょうき100パーセント、きょうき100パーセントだよぉ」
と幼児たちに囁いていた。
幼児たちは一様に無表情で微動だにしない。
#呟怖
「こんなモノを友達のお尻に挿れようとするなんて……怪我するとは思わなかったの？ 智樹くん」
「だって夜中にママがパパのお尻に挿れてるの見たもん。何回も」
「えっ逆じゃなくて？ ってごめんなさい、先生なに言ってるのかしらね……」
「逆の時もあるけど、赤いメロンだよ」
「えっ……」
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明るくなる前に帰っておいで。そう言って〈父A〉と〈母C〉を外へ送り出す。夜も更けて、幼い父母たちの遊びの時間が始まる。どうしたの。玄関先で俯いている〈父B〉に声をかける。僕ら、本当に帰ってきてもいいの？ いいよ。私は優しく微笑む。陽が昇れば消えてしまう、朧で儚い彼岸の家族に。
#呟怖
久々に読み返してみたら、やっぱり面白いじゃないの、これ。おこがましいのは百も承知で言えばちょっと『闇に用いる力学』に通じるところがあるのではないかと思う。
空と踊る男の #呟怖 〈竹田と俺〉シリーズ https://t.co/JlFzRHFHP3
中学生のKさんと会社員の父親が休日に区立体育館で卓球をしていると、Kさんの同級生のS子さんが「先生！」と父親に親しげに声をかけた。だがKさんに気づくと怯えた表情になり、足早に立ち去った。父親も狼狽えた様子で、急に口を利かなくなった。
S子さんはその翌日、車に轢かれて亡くなった。
#呟怖
長じて後、ずっと線路沿いのアパートを転々とした。
別に電車は好きではない。むしろ走行音も振動も神経を逆撫でする。耐え切れなくなり引越し先を探すが、結局なぜかまた線路沿いの物件を選ぶ。
ある深夜、激しい衝突音が耳を劈いた。
ああ。そうか。
幼い私の身体が砕け、鉄の塊と絡み合う。
#呟怖
台所の窓から射し込む夕陽。
晩ご飯よ。
母が微笑む。
食卓の上には僕の義指だけ。
どうして。
震える声で僕は訊く。
どうしてかしら。でも母さんにはね、昔からずっと必要だったの。こういうささやかで隠微な邪悪が。それは多分、誰のせいでもないのよ。
夕陽の赤に、母も僕も、染め抜かれて。
#呟怖
身を捨つるほどの怪談はありや？
赤霧四辻でそう叫びながら霧に溶け続ける老人。
お兄さん、遊んでかない？
幾ら？
違うの。この霧を赤く染める遊び。お兄さんの血で。
夜の赤霧四辻で猫と目が合うと、猫の顔はあなたに、あなたの顔は月に、月の顔は猫になって、風車のように一斉に回りだす。
#呟怖
消して。
ホテルの部屋に入ると、右眼を右掌で隠し、妻は夫にそう頼んだ。
夫は無言でスイッチを押し、消灯する。
点けて。
妻は直立不動のまま宙を凝視している。
消して。
闇。
点けて。
光。
こうすれば、明滅の中にいつか、あの子の姿が見える筈。
なのに。
決して。
夫の頬を涙が伝う。
#呟怖
「新しいおうちはどこにあるの？」
「あの夕陽の向こうだよ」
事業に失敗し莫大な借金を抱えた父は、無理心中を図って幼い私を見知らぬ街で連れ回し、けれど遂げられず、
あの日から幾たび夕陽が沈んだのか。
「愛はどこにあるの？」
「あの夕陽の向こうだよ」
ああ。そうか。
あなたも。
#呟怖
さてさて、ずいぶんと長いことお待たせしてしまいました。それでは第5回 #空踊怪談賞 の結果発表にまいります！
#呟怖
【再告知】
第5回 #空踊怪談賞 本日21時頃より結果発表致します！！
5度目の最優秀賞【ソラオドール】は誰の手に！？ その他入賞作&選評も全て画像化させていただきましたのでお楽しみにー。
#呟怖
【告知】
大変長らくお待たせしてしまっております第5回 #空踊怪談賞 先ほどやっと入賞作の画像化が全て完了しました！
あとは選評の画像化のみですが、こちらはそれほど時間はかからないはずです。
というわけで……
明日9月20日（月）21時頃より結果発表致します！！
#呟怖
「君宛だよ」
旅先で事故に遭い入院中の妻に、夫は一枚の葉書を渡した。
事故の影響で記憶が曖昧な妻は訝しむ。誰から？
『目の前にいるその男は夫ではない』
差出人の名はない。
いや、夫の顔は覚えている。なのにこの違和感は……
「あの時、君は選択したね」
夫が微笑み、ふいに窓が鳴る。
#呟怖
月極駐車場の契約スペースに〈駐車禁止〉のカラーコーンが置かれてて。
悪戯だと思ってどかそうとしたら、中から音が。
何か、生き物が暴れてるみたいな音で。
被害者？
いえ。全く知りません。
カラーコーンの中に？ バラバラ遺体？
あ、パトカー。
あれ……
あなた、刑事じゃない……？
#呟怖 https://t.co/GMzWIPOpVg
またこの夢だ。会社で働きながら中学校にも通っている夢。辛くてたまらない。だって周りは思春期なのに自分だけ中年で。上司に叱られた後で先生にも怒られ。残業帰りに宿題の山。早く現実に戻してくれ。
目が覚めた。眼前にネクタイを括った輪。
そうだった。もうどこへも行かずに済むように。
#呟怖
吹き荒ぶ風雨の中、幾度も泥濘に嵌りながら、俺たちは広大な湿原を歩き続けた。遠くに幽かに見える手を振る誰かを目指して。困憊の果てに辿り着くと、手だと思ったのは風に揺れる木の枝だった。呆然として皆を見回すと〈俺たち〉は既に消え失せ、ただ誰かの空漠たる意識の残骸だけが漂っていた。
#呟怖
シャイニー！ ハッピー！ もっと大きな声で！ シャイニー！ ハッピー！ 駄目だ！ そんな弱々しい声で〈シャイニーハッピーパーソン〉になれる筈ないだろ！ ほらシャイニー！ 血を吐くほど輝け！ ハッピー！ 死ぬ程の幸せに到達せよ！ むしろ死せよ！ 輝ける幸福の為に生を否定せよ！
#呟怖
いつもの帰路に蟠る闇が、今夜は妙に濃く感じた。
帰宅し、妻とまぐわう。いつになく乱れる妻の体臭がやけに鼻をつく。
ねえ。帰り路に、いつもあなたを見ている女がいるでしょう。
え、いないよ。
いるの。あれは、あなたが拒んだ方の私。暗くて赤い私。
秘部を弄った指先が、赤黒く濡れて。
#呟怖
Sさんの話。夜、いつもの帰路で、ある家の窓越しに揚げ物を調理するジュワーという音がSさんの耳を打った。それが何とも快く、思わず立ち止まって聴いていると、突然窓が開き、老いた女が熱した油をかけた。Sさんは腕に酷い火傷を負った。
老いた女は私の母。Sさんは義姉。
今夜は天麩羅です。
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打水や 誰ぞ呼んだか 首落つる
家を出ると、脳裡に突然こんな句が浮かんだ。
いつどこで目にした句だろう。思い出せない。妙に不安になる。
外は今日も死にそうな猛暑だ。
大切なものを家に忘れてきてしまった。
でも、もう二度と見つからない。
道端で。老婆が。あれは。打水。ではない。
#呟怖
夏。放課後。蝉の声。
校舎の4階の廊下で、血塗れの包丁を持った同級生の高科智樹を見た。
「どした」
俺は聞いた。
「刺した」
「誰を」
「……曽根」
「何で」
「闇咲坂の裁きだ」
意味不明だったが頷いた。
高科は歩き去った。
後になって〈曽根〉が誰か判った。
蝉の声はもう聞こえない。
#呟怖
第5回 #空踊怪談賞 締切まであと3日に迫りました。おかげさまで既に主催者の予想を上回る多数の作品が集まっておりますが、まだまだ来てほしいです！ よろしくお願い致します！！
#呟怖 https://t.co/jsW1BfUFGM
荒々しいキスにおざなりに応じたら、口内に拡がる血の味。突き飛ばす。自分の唇を噛み切りやがった。
「ウザすぎ」
媚びた笑顔。薫は再び抱きついてきた。
発作的に絞めた。
埋めた。
なのに今日も媚びた笑顔。複数の。
〈薫〉は日々増殖してゆく。人間でないのなら、男の娘でもないのか。
#呟怖 https://t.co/7UEOo26VBb
街の広場にある英雄の銅像の足元に、毎日ずっと縋りついている女がいた。
やがて革命が起き、多くの命が奪われ、英雄の像は破壊されることになった。
それでも縋りつく女を、兵士が撃った。
弾が跳ね返った。
女が像と化したのか、最初から像の一部だったのか、もう誰にも思い出せなかった。
#呟怖
「ほう、この私が逆さまに見えるのかい。たまさかの慧眼だね。だがイカサマを常に見抜けるとは限らないよ少年。世界は容易に変転する。シニフィアンとシニフィエみたいなものさ。え、その猫はアビシニアン？ ははは」
その笑い方がムカついたので、血を抜いてカサカサにしてやった。何様だ。
#呟怖 https://t.co/WnKfChv62j
叔母さんがしてくれる耳掻きが好きだった。神業的な力加減とストローク。何より柔らかい膝の上に頭を乗せた時の、心が安らぐと同時に微かにざわめく感じ。
ある日、叔母さんは心を病んだ。
「ねえ小夜、もっと奥まで挿れていい？ ずっと挿れたかったの。昔から」
いいよ……叔母さんなら。
#呟怖
@hyoro4779 投稿ありがとうございます。 #呟怖 タグを付記していただくと選考対象となりますので、恐れ入りますがよろしくお願い致します。
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