呟怖.ORG | 呟怖

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
お題:肌

「赤ちゃんもさ、オシャレしたいじゃん」

私の前でU子が子供をあやしてる。ほほえましい光景だと思った。その子の袖が捲られるまでは。

「だからさ、タピオカにしてみた」

現れたのは腕一面のタバコ痕。
ぎょっとする私の前で、U子は笑った。

「これ、めっちゃ可愛くね?」

#呟怖
お題:テープ

「セロテープどこっ?」

庭で犬のタロと遊んでいたはずの娘が、居間に飛び込んできた。

「上の引き出し・・・ってちょっと、テープで何するつもりなの?」

「んっとね、直すの!」

屈託ない笑みを置いて、また庭に飛び出す娘。
嫌な予感がして追いかけた。
娘の足跡が赤い。

#呟怖
お題:悩

悩みがある。姉の事だ。
隣人トラブルだとかで、毎晩電話をくれては愚痴の嵐だ。
だが、よく訊くとその隣人は姉の妄想の産物らしい。やはり精神科に通わせるべきだろうか。

もう一つ悩みがある。携帯の調子が悪いのだ。
あれだけ姉と話したはずが、なぜか通話履歴が一つも残らない。

#呟怖
お題:臭

授業中、異様な悪臭が鼻をついた。

「A! くせぇぞ!」

その声に教室中がどっと湧く。Aは頻繁に体臭を馬鹿にされ、今回も格好の的だった。が、焼却炉から白骨が出てきて皆が凍り付く。死体はAを一番嘲っていた奴だった。
Aの仕返しだったのだ。こうすればお前らの方が臭い、と。

#呟怖
お題:里

父に呼ばれて、久々に里帰りをした時のことだ。見知った家路を辿っていくと、実家がない。あったのは巨大なダムだ。慌てて役場で確認すると、もう五十年はこうだと言われて途方に暮れた。
以来、両親とは会えないままでいるが、奇妙なことに、今も時折その住所からの便りが届く。

#呟怖
お題:旅

パイロットの間では有名な話だが、上空を飛行中、ほとんど壊れかけの古い旅客機を見かけることがあるそうだ。通称ゴースト、それはレーダーにも表示されず無線にも反応がない。偶然間近で目撃した機長曰く、並んだ窓にびっしりと、無数の青白い顔が叫ぶように貼りついていたらしい。

#呟怖
お題:怪

近所に怪文書が出回った。新聞の文字を切り貼りしたコピーが、団地のポストに余すとこなく投函されていたのだ。僕ら一家を長々と中傷する内容だったが、逆に近所の人達は僕らを温かく励ましてくれた。
・・・ただ僕は見つけてしまった。くり抜かれた新聞の残骸が何故か僕の家にある。

#呟怖
お題:はこ

その匣は、道端で朽ちかけた小さな祠の中から見つかった。
長らく管理者不在のまま、いよいよ取り壊す矢先の出来事で、掌サイズの立方体に人の爪がおはじきが如く詰め込まれていたそうだ。
指も大小も様々で、誰が何の目的でどうやって集めていたのか、未だに不明のままである。

#呟怖
お題:生

死者ども息してるかーっ!?
はっ、当然してねぇよな!
だが今宵はお前らも息巻くこと請け合いだ!
なんたって勝者はお前ら切望、”命”が得られるぜ!
ルールは単純、逃げる生者の心臓をえぐり出せぇっ!!
・・・さぁさぁ盛り上がれ!
不幸にも今回、生贄に選ばれちまった生者代表は――

#呟怖
お題:触

身体の成長の限界、その研究に取り組んでいた部下から喜びの電話が入った。が、通話が不自然に途切れてしまう。
心配になり様子を見に行くと、ラボの一室が黒い塊で埋まり、戸の隙間から太い鞭毛のような触覚が2本、ゆらゆらと揺れていた。
まさか、研究材料にしていたのは・・・。

#呟怖
お題:鬼

今まで一緒に遊んでた友達が、急に口をきいてくれなくなった。
優しかった近所の人が、僕を避けるように歩いてく。

ドン! ドン!

そして今、家に入れてもらえない。
父さん、母さん、いるんでしょ?
なんでみんな冷たくするの?
たった一つ、額にコブができただけなのに・・・。

#呟怖
お題:視

自宅でのシャワーの最中、視線を感じた。
ぞっとして見回すが人の姿はない。鏡に映った私以外は。
鏡の中の私に目を向けてみる。当然のように目が合った。
今度は視線を外してみる。・・・まだ見られている気がした。まさかね。
再び視線を向けてみても、単に目が合うだけだった。

#呟怖
お題:裏

廃屋の解体中に白い狐面が転がり出た。目と口の周りがひどく汚れている。
不気味に思い、捨てようと拾い上げた瞬間、焼けるような激痛が走った。指がお面の裏に吸い付いて離れない。
無理やり引き剥がすと指先の皮までべろりといかれた。
転がったお面の裏は、赤黒く錆びついていた。

#呟怖
お題:山

学習机から学生時代に描いた絵が沢山でてきた。
美術部の頃は、ベランダから見える景色を何枚も描いていたものだ。

・・・僅かな違和感。絵を手に慌ててベランダに駆け寄る。
やっぱりだ。どの絵にも、今の景色には無い黒い山が描かれてる。
あの頃の僕には何が見えていたんだろう。

#呟怖
お題:嘘

私のお腹の中に、何かが宿っている。
何故だかそれは、私が嘘をつく度に大きくなっている気がする。
「やっと、子供ができたんだね」
涙ながらに話す夫を前に、本当のことが言えなかった。
そこからは一気だった。異様な速度で育っている。
・・・私はもう言葉を話せそうにない。

#呟怖
お題:食

先週BBQイベントがあったんだ。
意外と大勢集まってて、大量に肉を持ち込んで皆に振舞ってる気前のいい奴もいた。
・・・そしたら昨日、そいつの家から白骨死体が見つかったらしい。
いまだに脳裏にこびりついてる。
口が裂けんばかりの笑顔だったよ。
肉を人にあげてた時のそいつ。

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