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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖 まだこの日が明治節と呼ばれていた頃、新政府の役人を招いて田舎芝居が催されたんだ。題材は戊辰戦争。此処の旧藩は幕府に味方して酷くやられたからね。舞台の幕が開くと亡霊の影がそちこちに現れて、役人どもが震えてたそうだよ。歴史は敗者の屍の上にある事を忘れさせたくなかったんだろうね。 https://t.co/blFhJ5e5uJ

#呟怖 終業間際の理髪店の玄関に二人の子供が立った。「ハッピーハロウィン。お菓子をくれなきゃ死者の国に連れてくぞ」「ゴメンよ。コロナの影響で今年は誰も来ないと思って用意してないんだ」店のオーナーがそう言うと、二人の子供は互いの顔を見合わせ頷く。その日を境にオーナーを見た者はいない。

#呟怖 昔、ここで殺人事件があったんだ。被害者は十代の少年で仲間内のリンチさ。それから被害者の霊が出るってんで心霊スポットになってたが、それもだんだんに廃れてね。今じゃあ誰も来ない。時々、独りぼっちで佇む少年の姿が目撃されるよ。完全に忘れ去られるのは、やはり寂しいのかも知れないね。 https://t.co/DaYyCDQqoU

#呟怖 引っ越した家に血塗れの女の霊が出る。大家に抗議したが、事故物件ではないという。女は毎晩現れ、黙って俺を睨んだ。そんなとき警察が来て俺は逮捕された。容疑は殺人罪だが身に覚えがない。被害者の写真を見せられ驚く。あの血塗れの女だ。俺が事故で記憶を失う前、金蔓にしていた女だそうだ。 https://t.co/N8ebkmEGSL

#呟怖 迎えが来たから帰るね、とMちゃんが言った。見ると公園の入り口付近に人影が立っている。夕闇に隠れて顔は分からない。Mちゃんは人影と手を繋いで楽しそうに帰って行った。そして行方不明になった。幼い頃の思い出。あれから二十年が過ぎた。黄昏時に出会うモノには気を付けなければいけない。 https://t.co/8fm5xk7vNl

#呟怖 何年か前、夜中に玄関チャイムが鳴った事があった。こんな夜中に訪問者などおかしい。そもそもチャイムは壊れていて鳴るはずがないのだ。じっと息を殺して様子を窺っていたが、結局チャイムが鳴ったのはそれ一度切りだった。あのときもし対応に出ていたらどうなっていたか。今でもふと思い出す。

#呟怖 東の町外れの廃寺。その門前に男衆が座棺を下ろす。座棺の中身は娼妓の亡骸である。廓で死んだ女は皆、この廃寺に遺棄された。此処に棲む化物が亡骸を喰ってくれるからだ。バリバリと骨を砕く音が夕暮れの空に響く。のちに一人の侍がその化物を斬ったが、正体は巨大な猿であったと伝えられる。 https://t.co/RTmAuQAry3

#呟怖 昔、あの一帯で大きな火事があってね。今では公園に整備された地区が一番被害が出たらしい。夜中、ときおりあの公園でバケツリレーをする人々が目撃されるよ。延焼を食い止めようとして亡くなった人が大勢いたんだ。毎年、彼らのために慰霊祭が行われるんだが、まだ成仏してないなら悲しい話さ。 https://t.co/yigc4emcP6

#呟怖 彼にホストの仕事を勧めたのは私だ。吸血鬼の一番の能力は相手を魅了し自在に操る「催淫」。彼は生き血を欲しがる自分の体質を嫌っていたが、生きる為には仕方あるまい。狙い通り彼は女性たちを虜にし、早くもNo.1に上り詰めた。ときおり客の女性が行方不明になるが、夜の街ではよくある話だ。 https://t.co/nD409y2lVD

#呟怖 ある由緒正しい寺を訪れた際、ふと射るような視線を感じた。振り向くと一際立派な古い墓の前に、鎧武者が刀を片手に立っている。今にも斬り掛かって来そうな勢いなので慌てて逃げた。後日、調べると私の先祖とは仇敵だったらしい。子孫としては良い迷惑である。あの寺には二度と行けないだろう。

#呟怖 公衆電話が近くにあったのは幸運だった。青年は恋人に電話を掛ける。これが最後の会話になるはずだ。青年はただいつものように話をした。彼女は明るく笑ってくれた。それから「さようなら」を言って電話ボックスを出た。車に跳ねられ冷たくなった自分の身体が、雨に濡れる路上に横たわっていた。 https://t.co/N7eX5GEUpX

#呟怖 「見知らぬ誰かさんへ」と、少女は手紙を書いた。危機や困難に直面するたび誰かが助けてくれる。姿は見えないが確かに存在を感じるという。少女はその誰かに深く感謝していた。だが少女は知らない。その誰かとはこの地に棲まう神の眷属であることを。生贄としてその日の為に守られていることを。 https://t.co/I9WTQDTjS2

#呟怖 雨宿りをしていると同級生が通り掛かって傘に入れてくれた。二人並んで暗く陰鬱な道を歩く。ふと交差点の片隅に花が供えられているのに気付いた。隣に目を向けると彼女が寂しげに微笑む。どうして今まで思い出さなかったのだろう。一年前のある雨の日、この子は交通事故で確かに死んだのだと。

#呟怖 中学生の兄が向かいのマンションに手を振っている。どうしたのか訊ねると、子供達が手を振ってるじゃないかと答えた。しかし僕にはそんな子供達の姿は見えない。そもそも向かいのマンションにはもう誰も住んでいないはずだ。兄が向かいのマンションから飛び降りて死んだのは、その数日後の事だ。 https://t.co/5HoFlWosKF

#呟怖 娘が死にました。まだ十八でした。優しい子で庭の椿を大切にしておりました。聞けば先代の夭折した娘が、やはりこの椿を大切にしていたとか。病弱で友達もいなかったと知り、娘はきっとその子に取られてしまったのだろうと。恨む気持ちもありますが、今はただ二人の冥福を祈るのみにございます。 https://t.co/Mq2rlVkhaW

#呟怖 門前市のお化け屋敷は“本物”が出る。昔そこで死んだ役者の幽霊だとか。死んでなお勤めを果たそうとは殊勝なもんさ。お陰でお化け屋敷は大入り満員。興行主は大喜び。ところある日、興行主がぽっくり死んだ。そりゃあ幽霊だってタダ働きって訳にゃいかねぇ。最後に命を取り立てられたんだろうよ。 https://t.co/sCn9DH4b4x

#呟怖 夜も明けぬ薄暗闇。寝床で雨音に耳を傾ける。どこか遠くから跫音が近付いて来る。この歩き方には心当たりがある。跫音は玄関前で止まる。呼び鈴は鳴らない。其処にじっと佇んでいる。雨の日はときおり死者が訪れる。境界は越させない。やがて朝日の訪れと共に、気配は雨音の中に静かに溶けた。

#呟怖 気付くと列車の中だった。握り締めた切符には「冥土逝き」と書かれてある。切符を切りに来た車掌に訊ねたが途中下車は出来ないそうだ。「昔は三途の川を舟で渡ったんですが、これなら一度に大勢を運べるし便利なもんです。名称は宵闇機関車。良い名前でしょう?」と、車掌は少し自慢気に話した。 https://t.co/dGHDqfMx1O

#呟怖 帰宅するとリビングから「お帰りなさい」と妻の声。しかしそこには誰もいない。階段を駆け下りる子供の足音。うるさいと怒鳴ると、気配と共に消えた。殺した妻子を裏庭に埋めてから、もうじき一年が経つ。彼らは未だ成仏出来ず、家の中を彷徨っている。そろそろ埋め場所を移さねばなるまい。

#呟怖 幽霊の言い伝えが残る古い城だ。数年前とあるIT企業の社長が購入して住み始めたが、それから間もなく彼は失踪した。ときおり城の壁を黒い人影が蜘蛛のように這う姿が目撃される。黄昏の幻だろうと人は笑うが、振り向いた人影の顔を見た者がいて、その顔は失踪した社長にそっくりだったという。 https://t.co/HiHGyPlRFu

#呟怖

背負った我が子が何やら独り言を呟いている。

小さな手が肩にしがみつく。

無邪気に笑い声を上げる。

ああ、これから山に埋めに往くのに。

この手で確かに殺したはずなのに。

#呟怖 近所のスーパーの花壇に植えてある向日葵は化物だ。野良犬や野良猫が時々喰い荒らされた姿で花壇に倒れているし、前を通り掛かって噛みつかれたという人もいる。店長に苦情を言っても不気味に笑うだけだ。そして夏の終わりには向日葵は皆、何処かへ逃げるように駐車場に散乱して枯れている。 https://t.co/xuPOXRGZEc

#呟怖
「あんた、あの男はやめときなさい」
そう姉が忠告する。姉は少し霊視が出来るのだ。
「何人もの女がまとわりついてる。かなり女癖が悪いわよ。しかも全員死んでるじゃない。なにこれ?」

知ってる。だってその女たちって、私が密かに殺したライバルだもの。家族は霊視出来ないって便利ね。 https://t.co/LycynQ2xJa

#呟怖 とある神社の大木に子供が逆さに吊されていた。身体中に御札が貼られ蓑虫みたいだ。どうしたのか尋ねると、自分は天狗の子供だという。悪戯が過ぎて神主に捕まり、お仕置きに吊されているのだ。御札を剥がしてやると、彼は縄を断ち切って飛んで行った。それから僕たちはすっかり友達になった。 https://t.co/8VOJJ8yl3w

#呟怖 盆踊り会場は設置されたが、新型の伝染病を怖れて町の人たちは誰も出て来なかった。人間は臆病だねぇ。死んでしまえば怖いものなど何もないのに。そうそう、だから早く死ねば良いんだよ。風に乗って僅かな話し声が聞こえる。人間の代わりに死霊や妖の踊っている姿が、ふと微かに見えた気がした。 https://t.co/sw9etFKSSE

#呟怖 階段が作られる前、昔ここは「おんぶ坂」っていってね。若い女が歩くと急に背中が重くなる。坂の下に棄てられて死んだ赤ん坊が、母親を求めて背中に抱き付くんだと噂されたが、まぁただの迷信さ。え、昨日この坂を登ってから背中が重い? 赤ん坊の泣き声も聞こえるって? あんた、そりゃあ…。 https://t.co/6hli3dRaEG

#呟怖 この屋敷には魔物が棲む。数百年の時を生き延び、ときおり人の生き血を啜って飢えを凌ぐ。彼女の眷族となったのは百年前。その頃、私はただの人間であった。そろそろ喉が渇いたわ、と彼女が微笑む。私は恭しく一礼して退室する。この美しき魔物に獲物を捧げるため、私は狩りの準備を始める。 https://t.co/V6yXdMbXGy

#呟怖 妻と娘が送り火を焚いている。一戸建ての小さな庭先。曇天からときおり雨がぱらつく。この煙に乗って彼岸へと帰るのだ。一年ぶりに訪れた我が家に、私の遺品は殆どなかった。娘にはもうじき新しい父親が出来る。時間の針は進む。記憶は薄れゆく。遺された写真の中で、死者はただの思い出になる。

#呟怖 「私は幸せになれなくてもいい。あなたさえ幸せなら」姉はそう言い残し、倫敦の街で娼婦となり死んだ。幸せなど知らぬ。私は名もなき孤児として育った。霧深き夜の路地裏で、私は今宵も姉の面影を求めて娼婦を殺す。ジャック・ザ・リッパー。全てを失った私に与えられた、それが唯一の名である。 https://t.co/8j1aov9Egt

#呟怖 この廃屋に医院を開いて三年。今日は河童が運び込まれた。頭の皿が乾いた事による熱中症である。次に訪れたのは猫又で、最近は物忘れが酷いという。三百年も生きていれば仕方あるまい。私は妖怪専門の医師である。元は人間だったが死後、人形に魂を封じられ、故に“人形医”と呼ばれている。 https://t.co/1bnzWrwbsB

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