呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖 あの火葬場の煙突。昔、あそこから施設長が転落死したんですよ。どうしてあんな所に登ったのか。自殺なのか事故なのかもハッキリしません。火葬場はそれを機に閉鎖。以来、廃墟と化しましたが、ときどきあの煙突のてっぺんに死んだ施設長が立って、ぼんやりと地上を眺めているのが目撃されます。 https://t.co/MRRqM62U3K

#呟怖 あれは吹雪の夜でした。闇の中に轟々と風の音が渦巻いて。ふと微かに歌声が聴こえます。その事を告げると、祖父は慌てて私の耳を塞ぎました。あれを聴いてはいけない。連れて行かれてしまう。理由は教えてくれませんでした。ただとても哀しい歌声だったと、それだけは今もはっきり覚えています。 https://t.co/trWoAd15nD

#呟怖 気狂いピエロ。そう呼ばれたピエロがいてね。サーカスの団員を皆殺しにして、この町に逃げて来た。黄昏に一人で歩いている子供を攫ってしまうんだって。え、そんなの嘘だって? それはどうかな。メイクを落としてしまえば、普通の人と変わらない。素知らぬ顔で、君の近くにいるかも知れないよ。 https://t.co/LruJfaqLY2

#呟怖 身体を引き裂かれる痛み。気付くと駅のホームだ。電車注意の表示が点る。次の電車が来たら飛び込まねば。身を投げる。引き裂かれる痛み。再びホームに立っている。そしてふと思い出す。昔、電車に身を投げて死んだ俺は、何処とも知れぬこの駅で、延々と同じ死に様を繰り返しているのだと。 https://t.co/hYii2hkZlD

#呟怖 坂道を下る。黄昏の空に半分の月が輝いて、このまま冥府まで辿って行けそうな気がする。外灯の下に佇む人影。近くに住む教員で、昨年の秋に死んだはずだ。良い黄昏ですね、散歩でもご一緒に如何ですか。彼の誘いを無視して、私は家路を急ぐ。死者に答えてはならない。道連れにされてしまうから。

#呟怖 「命は鴻毛より軽し」とは言うが、きっとこの綿雪より軽いな。白い雪片を掌に載せ、戦友が呟く。彼は二日前に戦死した。私の故郷に雪はなく、初めて見たのが戦地であった。生きて帰れたら俺の故郷へ行け。こんなもんじゃない雪が見れるぞ。戦友はそう微笑むと、地面に溶ける綿雪のように消えた。 https://t.co/hRe8AMLD8n

#呟怖 戦時中、金塊を載せた輸送船が沈んだと伝えられる海域がある。多くのトレジャーハンターが海の藻屑と消え、やがて魔の海域と呼ばれた。その近くを通る漁船が、ときおり海上に青白い人魂が漂うのを目撃する。ありもしないお宝の夢を抱いて、亡者どもが今も彷徨っているのさ、と漁師たちは話した。 https://t.co/qSml6aFpJm

#呟怖 鳥居をくぐれば古い神社があって、戦前まではよく賭場が開かれていた。曾祖父は博徒だった。あるときイカサマを巡って人死が出て、死体は神社の裏山の洞穴に遺棄された。死体は翌日には消えていた。ここの神様は人の肉が好きでなぁ。そう嗤う親分を見て、曾祖父は足を洗うことを決意したという。 https://t.co/PxuR0bdtNU

#呟怖 真冬の夜、誰かが戸を叩く。風の音よ、と母は言った。幼い私は布団に潜って聞き耳を立てる。絶対に開けてはいけませんよ。山からときどき神様が降りて来て、人の子を攫ってゆくの。私の弟がいなくなったのも、こんな風の強い夜だったわ。暗い座敷に響く母の声。戸を叩く音は、まだ鳴り止まない。

#君・僕・死で文を作ると好みがわかる

冬の朝。
玄関先に降り積もった雪の上に、小さな足跡が残っていた。
今年も君が来たのだなと思った。
幼い頃、雪に埋もれて死んだ僕の友達。
雪が降るたび、こうして僕を迎えに来ては、会えないままに帰ってゆく。

#呟怖

#呟怖 雪が降った。あの女が現れるのはこんな日だ。血のように赤い椿の傍らに佇み、此方をじっと見据えている。古い屋敷である。いずれ縁ある者だろう。越して来て三年。その間に妻も子も死に絶えた。早く逃げれば良いものを、それでも凍える夢のような女の美しさに、魅入られずにはいられなかった。 https://t.co/GQJ7ClYfUo

#呟怖 それは「奇妙な死」だった。針金のようにやせ細った男が一人、自室のベッドで干からびていた。この男に一体何があったのか。その後、近所の森で大木に打ち付けられた針金の人形が発見された。捜査の結果、南米のある地域に針金人形を使った呪殺法があると判明したが、関連があるかは不明である。 https://t.co/mYE63pceJd

#呟怖

深夜の帰り道、車でのんびり走っていると、目の前を白いモノが通り過ぎた。
それは二つの羽根を持ち、ひらひらと踊るように舞って、闇の中に静かに吸い込まれて行った。

「・・・・蝶?」

まさかこんな時期にと思ったが、真冬の月明かりが見せた幻影であろうか。

#呟怖 あの匣の中にいるのは娘です。とても難しい病でね。そこである先生に頼んで、魂だけ匣に移しました。ときどき酷く暴れますが、もう少しの辛抱です。いま先生に頼んで、代わりの肉体を探して貰っていますので。ええ、確かに罪です。しかし私は娘のためなら、地獄に墜ちる事も厭わないのですよ。 https://t.co/rY9DoENQyY

#呟怖 紅葉が散って、紅く染まった道がまるで血の川のようで。山麓の禁足地へと続く道。この辺りではときおり人が消える。あの子もきっと神様に取られたんだろうね。幼馴染みが行方不明になった頃、近所の大人たちはそう噂した。神隠しに遭った者の家は不思議と栄える。幼馴染みの家もまた同様だった。 https://t.co/QDMsJzyR8v

#呟怖 中年男と若者が公園のブランコで隣り合った。二人は互いの荷物をプレゼントとして交換した。彼らはただ、とても孤独だったのだ。中年男が渡したのは手製の爆弾だった。若者が渡したのは、彼が殺した母親の生首だった。二人は握手をして別れた。凍てつくような聖なる夜。雪が静かに舞い始めた。 https://t.co/yYVV1zo9Nd

#呟怖 獣道を抜けた先に、その隠し里はあった。藩は年貢の取り立てを行おうとしたが、里の民はそれに抗ったため皆殺しにされた。その後、血で血を洗う凄惨な内紛により藩がお取り潰しになったのは、里の民の祟りだと伝えられる。故にほれ、藩主の末裔である我が家も代々、当主が早死にするではないか。 https://t.co/MP13zRot8Z

#呟怖 私の祖父は戦前、舟の渡し守をしていたが、ときどき死者を乗せる事があったという。「青白い顔をして押し黙ってる奴が大抵そうだ。対岸に着いて振り返るともう何処にもいない。渡し賃を取りっぱぐれて迷惑だったが、まぁ功徳を積んだ事にでもしておくさ」祖父はいつもこの話をそう締めくくった。 https://t.co/rKL7agSOAl

#呟怖 家の古い鏡台には、ときおり女の影が映る。ただ一瞬、私の背後を通り抜ける。振り返るが誰もいない。綺麗な長い黒髪と白い脹ら脛。女の顔が見たいと思った。ある日、女が鏡に映った。その顔はまったくののっぺら坊だった。女は鏡の外ではなく中にいて、爪の長い指が伸びて私の手首を掴んだ。

#呟怖 古い剃刀である。死んだ祖父の道具箱から出て来た。祖父は床屋であった。赤錆が浮いている。綺麗にして保管した。その夜、嫌な夢を見た。祖父が祖母に馬乗りになり、その喉を剃刀でかっ切る夢だ。優しかった祖父が鬼のようで。私が幼い頃、祖母は何者かに殺された。犯人は捕まらなかったはずだ。

#呟怖 天使になり損ねた半端者がいて、彼らはいつも街の片隅で悪戯を繰り返している。昨日は歩行者天国に車を突っ込ませてやった。ただの退屈凌ぎさ。特に意味はない。見下ろすXmasの街は、誰も彼もが幸せそうな顔で歩いている。彼らの人生に祝福を! さて、今宵も楽しいゲームを始めようじゃないか。 https://t.co/gzDcEH3uVz

#呟怖 あの山道は“出る”んだよ。小さな子供がずっと後ろを付いて来る。最初は迷子かと声を掛けるが何も答えず、近付くと姿を消し、歩き出すとまた後ろを付いて来る。そのときになって気付く訳だ。こいつは人じゃない、とね。ずいぶん昔に子供の神隠しがあったそうだが、それと関係あるかは分からんよ。 https://t.co/H0HWM8zs2e

#呟怖 祖母がくれたのは「身代わり人形」だった。両親に虐待される僕を心配したからだ。その日から何故か殴られても翌日には傷が完治していた。代わりに人形がボロボロになっている。包帯を巻き、ゴメンねと謝った。その翌日、人形の傷は元に戻り、その代わりボロボロになった両親が部屋に倒れていた。 https://t.co/tDIty8fI03

#呟怖 深夜二時になると必ず階段から大きな物音がする。前の住人が転げ落ちて死んだらしい。怪現象といえばそれだけだ。私は気にせず住む事にした。ある夜、ふと目覚めると階段の上に立っていた。驚く私の足首を誰かが掴む。幸い飛び退いて何とか逃れたが、それからすぐ引っ越したのは言うまでもない。 https://t.co/0RrvuEXQCa

#呟怖 子供の頃、近所の店に買い物に行かされるのが怖かった。途中にある坂道の墓地には能面を被ったお化けがいて、いつも黙って私を見送っていた。大人になり久し振りに歩いた黄昏の坂道に、能面のお化けはもう視えなかった。あれほど怖かったはずなのに、それが今では少しだけ寂しいと感じるのだ。

#呟怖 あの女は男の命を喰らう化け物だよ、と“視える”友人は震える声で言った。今まで恋仲になった男がみんな死んでいる。それも十人以上だ。いったい何をしたらこんな化け物が生まれるんだ……。関わらない方が良い、と友人は忠告してくれたがもう遅い。僕はとっくの昔に彼女に惹かれているのだから。 https://t.co/jX8r1omL93

#呟怖 とある南の島を旅行中の事。突然の雷雨に遭い、大木の下に隠れた。関東では見かけない種類の木だ。するとふいに枝葉が下がって来て、私の体を包み込もうとした。「喰われる!」咄嗟にそう思い夢中で逃げ出した。翌朝、雨宿りした場所に行ってみたが、そこには大木など何処にも存在しなかった。 https://t.co/0X4sxYR0Al

#呟怖 清純な心とはその裏に苛烈さを隠し持つものでございます。遠ざかった愛を怨み、お嬢様はとうとう狂ってしまわれました。恋人を刺し殺したのも、その後を追って身を投げたのも、全てその一途さ故にございます。やがて池の面に咲いた白い花は、まるでその激しい心根を表す焔のようでございました。 https://t.co/33RH3XEntn

#呟怖 霧の街に閉じ込められた。彷徨い続けて幾日が過ぎたろう。ときおり半透明のブヨブヨした人の形をした何かが通り過ぎる。ふとそのうちの一体の首に社員証がぶら下がってるのに気付いた。あれは半年前に失踪した同僚のNじゃないか。この出口のない霧の街で、俺もいつしかああなるのか……。 https://t.co/25iElNQRSa

#呟怖 兄が入院して暫く経ったある日、白い蝶が病室に迷い込んだ。そういえば兄は子供の頃、よく蝶を捕まえていた。羽根をむしったりして今思えば悪い事をしたな……と兄が話す。兄が亡くなったのはその翌日である。昨日逃がした白い蝶が窓辺を飛んでいた。「虫の知らせ」という言葉をふと思い出した。

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